英国王のスピーチの感想一覧
映画「英国王のスピーチ」についての感想が4件掲載中です。実際に映画を観たレビュアーによる、独自の解釈や深い考察の加わった長文レビューを読んで、作品についての新たな発見や見解を見い出してみてはいかがでしょうか。なお、内容のネタバレや結末が含まれる感想もございますのでご注意ください。
美しい映画といえば
私がこの映画に出会ったのは、私自身がプレゼンや人前で何かを話すことが苦手で悩んでいた時に、映画館の前でふと目に留まったことがきっかけでした。そのとき、モダンでお洒落なポスターとスピーチの題名だけに惹かれ、そのままチケットを購入しました。大舞台となる場で堂々とスピーチをやり遂げる場面でベートベンの交響曲第7番第2楽章がBGMとして流れ、堂々とスピーチをするジョージ6世が何ともいえないくらい美しく、こちらとしても大きく達成感を感じました。また、物語の途中でアドルフ・ヒットラーが出てきた際、彼のスピーチについてジョージが「上手だ」と感心するところは面白く、敵国であっても客観的にスピーチを見て評価したことと、説得力がある独裁的な指導者がいて、多くの人が説得されることは必然的であったのだなとこの時代の狂気を感じました。何よりも人前で話すことが苦手な私と心情的なところで重なる部分が多く、一言一言丁寧にス...この感想を読む
実話をもとにした素晴らしい歴史ドラマ。
吃音症に悩まされていたイギリスのジョージ6世と、彼の治療にあたった平民のライオネルの友情を描いた、実話を元にした作品。派手な演出などはありませんが、非常に見応えのある歴史ドラマに仕上がっています。当時のイギリス王室の事情がわかりやすく説明されているので、安心して観れました。魅力のある王室メンバーを名俳優陣が熱演しています。特に印象的だったのは、妻エリザベス役のヘレナ・ボナム=カーター。最近は奇抜な役が多かったので、あまりに献身的な奥さんがぴったりで一瞬誰かわからないくらいでした笑。描かれているのは、人間ドラマ。身分を超えた素晴らしい名コンビの演技を見ることができます!
ヒットラーに恐ろしがられた英国王の妻
この映画は英国をよく描いている、当時ラジオスピーチというのはマスコミの代表だった。一定方向にある情報を降り注げる。国王になった彼は運命のいたずらで表に出る事になる、エリザベス女王の女王のママが亡くなってから、この映画の作る許可があったほど、国王になった良い記憶が無かったらしい。国王の妻はこよなく国民に好かれ、彼女の存在はドイツのヒットラーを恐がらせた。何時の世も英国の女はインパクトが強い。チャーチルはラジオで国民に語りかけ、敵対するヒットラーはラジオで国民に訴えかけた。ヒットラーはゲッペルズを使いメディアを研究した、いかに効果的に人の中に入り込めるか、いかに思考を操れるか、これはテレビになり、コマーシャルという手法を生みだした。思考を止め、オートマティクにある一定方向に動かす、烏合の衆、愚民を大量生産できる方法だ。アメリカの大統領候補選挙における演説である、そこにディベートや息継ぎのタ...この感想を読む
英国エリザベス女王の父上のお話
英国はエリザベス女王の偉大な父上、ジョージ6世のお話です。君主としての素質に欠ける兄に代わり、国王となったジョージ6世は吃音があり、国民に対しての演説のときなどにどうしても口ごもってしまいます。そこで妻のエリザベスが言語療法士のローグに頼み、吃音の治療を行います。時はナチスドイツが台頭し、ヨーロッパ各国を占領していた時期。イギリスもドイツに宣戦布告、ジョージ6世は国民を鼓舞する演説を行います。とても重みがあり、力強いスピーチをするジョージ6世の姿に感動しました。ジョージ6世を演じたコリン・ファースは引っ込み思案な国王を好演。アカデミー賞主演男優賞を受賞しました。とても英国らしい映画です。