転々の感想一覧
映画「転々」についての感想が7件掲載中です。実際に映画を観たレビュアーによる、独自の解釈や深い考察の加わった長文レビューを読んで、作品についての新たな発見や見解を見い出してみてはいかがでしょうか。なお、内容のネタバレや結末が含まれる感想もございますのでご注意ください。
哀愁がある
本当に気を抜いて、まったり観られる映画です。一日の終わり、風呂上りに、お酒片手に晩酌しながら観たい映画です。もしくは、休日に家事を放棄して、寝ころびながらのんびり観たい映画です。最高の暇つぶしのお供になる作品です。ところどころ笑いもあって良いです。秋の景色の中、長い散歩は、とても気持ちが良さそうだし、何だか癒される作品です。『時効警察』が好きなら楽しめるはずです。『時効警察』を観たことがない人でも、何か色々しんどい時は観てみて欲しい映画です。観ていると、きっと癒されますよ。オダギリジョーさんと、三浦友和さんの演技が良かったです。好きな作品です。
ゆるーい空気感が絶妙☆
この映画を通して、東京の良いところ、そしてこんな素敵な場所があるんだ!!と改めて知ることが出来ました☆すっごくお散歩に行きたくなりました☆そして、三浦友和さん演じる福原愛一郎と、オダギリジョーさん演じる竹村文哉のかもし出すゆる~い空気感や、映画のタイトル“転々”てというのは、人生の転機にも掛けているのかなぁとも想いました。人生の転機に、好きな場所に行き、好きな物を食べ、ゆっくりと時間の流れを何も考えずに感じる。そんな童心に帰りたくなる時って、誰もありますよね。そんな事をしみじみと考えながら、時折クスっと笑えてほっこりする場面が散りばめられていて、とても大好きな作品になりました。
オダギリジョーさんと三浦友和さんの距離感が絶妙
オダギリジョーさん演じる竹村文哉と三浦友和さん演じる福原の距離感が絶妙。二人の間に流れる空気は戸惑いだったり、探り合って見えない感じがするけれど、2人が歩いている周りは気さくな商店街だったりで、とても対照的。途中で立ち寄る麻紀子の家でもそう。思ったことを素直に表現する吉高由里子さん演じるふふみは特に自由で、自由に生きることができない状況の2人と正反対なところが印象的。だから2人の関係が引き立つ。1度目は2人の心の揺らぎや関係に注目して、2度目は周りの小ネタに集中して観ることをお勧めする。時効警察好きではなくてもクスッと笑えるネタはたくさん散りばめられている。
東京散歩
主人公は大学生。だが大学生といっても留年を繰り返すばかりで借金までかかえていてだらしない生活を送っているジジイ一歩手前の大学生。そんな主人公竹村文哉を演じるのはオダギリジョー。文哉の借金とり福原愛一郎を演じるのは三浦友和。借金とりの福原は「借金をチャラにする代わりに東京散歩に付き合ってほしい、更に報酬として100万支払う」と文哉に提案する。そこから2人で東京を転々とする長い散歩がはじまる。東京の下町はどうとっても人情溢れて良い街にしか見えない。転々とダラダラしている様な映像が続くが実は物語は衝撃的なラストに着々と進んでいっていた。オダギリジョーも三浦友和も素晴らしかったです
目的地がある様な、ない様な
かなり期待してみました「時効警察」の三木監督×オダギリジョーですもん。絶対に面白い映画なんだろうな~って、その期待を大きく上回って良かったです三浦友和とオダギリジョーの2人でいる空気感とか間がゆるいのにストーリーはどんどん進行していく感じで過去をひきつれながらコミカルに目的地(ラスト)を目指している様な感じですシュールで小ネタが満載な感じも三木監督らしくて面白かったです一緒に見ていた友達は本当に退屈そうで…眠くなる様な映画だと言っていたのでかなりパッツリ意見がわかるんだと思いますが私はこの映画大好きです。映画をみた後のなんとも言えない感じがたまりません。
ゆるゆる散歩
だるまと折れた天狗の鼻の入ったカバンとか、三浦友和さんの後姿がトトロみたいに見えるとか、何かとシュールな感じですが、ほのぼのしていて面白かったです。「時効警察」も他の三木聡さんの作品も見たことはないのですが、これを観てから、他の作品にも興味が湧きました。福原が霞ヶ関まで自首しに行くまでの散歩に付き合うという発想が何ともユニークです。奇声を上げて走り回る吉高由里子は明らかに異彩を放っていました(笑)この映画の後から、テレビやCMでもよく観るようになった気がします。オダギリジョーのダメっぷりもよかったし、疲れたときにぼんやり観たくなるような映画でした。
笑って泣いてスッキリする最高の一本です!
「時効警察」コンビの主演:オダギリジョー×監督・脚本:三木聡コンビだったので、観る前からかなりハードルを高くして観たのですが、その期待を軽く超える素晴らしい作品でした。三木聡作品だけあって小ネタは満載。特にサブキャストの岩松了×ふせえり×松重豊×(岸辺一徳)のシーンは爆笑というよりはニヤニヤと終始にやけてしまいます。主演のオタギリジョーさんの演技も相性抜群で良いですが、三浦友和さんが良い。パブリックイメージだと真面目な政治家や社長が似合う方ですが、今回の役どころは一風変わった借金取り。コワモテなのか変人なのか、その役柄を見事に演じています。そして吉高由里子さんのぶっとんだ女の子ももしかして素?と思ってしまうほどハマっています。タイトルにも書きましたが、終始ニヤニヤできて、最後にはジーンとくる良質な映画だと思います。自信を持っておススメする一本です。