殺しと流血の暴力描写で全世界で一大ブームを巻き起こした、マカロニ・ウエスタンの痛快娯楽作 「五人の軍隊」
イタリア製西部劇の"マカロニ・ウエスタン"は、まがいもの、殺しと流血の暴力礼讃映画だと言われながら、本場のアメリカ映画界において、正当派の西部劇が衰退していく中で、その存在価値を全世界に広めていったのです。映画は娯楽で、ましてや、それが西部劇ならば、派手なドンパチに残酷のスパイスをたっぷりふりかけたマカロニ・ウエスタンは、イタリア映画の重要な海外マーケットである中近東や南米、アフリカ諸国の他、本場のアメリカにまで拡散し、この国の貴重な外貨獲得の手段になったのだった。そして、商売になるとわかったら、なりふりかまわず突き進む、イタリア通俗娯楽映画の真骨頂がここにあるのだと思います。アメリカで言うところの、"スパゲッティ・ウエスタン"という言葉には、もの珍しさと蔑称のニュアンスが込められている気がしてならないのだが、アメリカも、その存在をもはや無視できなくなってきたことは時代の流れ、趨勢でもあっ...この感想を読む
3.03.0
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