平和への弾痕のあらすじ・作品解説
平和への弾痕は秋本治による読み切り漫画で、「こちら葛飾区亀有公園前派出所」よりも前の1975年に描かれた作品であったが内容物が「重い」という事で本人に却下された経歴を持つタイトルである。 時代はベトナム戦争末期、アメリカ軍側の主人公であるケリーは、ベトナムゲリラの潜伏する建物を攻略さようとしていたが、ケリーは何のために人間と殺し合いをしなければならないか分からずにおり、それはケリーのみならず同僚やし上官までもがそれぞれの思いを抱えていた。一方、ベトナム側の主人公であるキムを含めベトコンたちもアメリカ軍隊と同じような思いや考えをしていた。アメリカ側・ベトナム側のそれぞれの憎しみが彼らを戦いへと駆り出していた。このストーリーは、戦争という窮地に立たされても"信念"のために戦うものたちを、命の尊さや戦争の悲惨さを描いている戦争漫画である。 創美社発行の短編集「平和への弾痕」に収録されており、1989年に発売されている。
