CLAYMOREの感想一覧
漫画「CLAYMORE」についての感想が4件掲載中です。実際に漫画を読んだレビュアーによる、独自の解釈や深い考察の加わった長文レビューを読んで、作品についての新たな発見や見解を見い出してみてはいかがでしょうか。なお、内容のネタバレや結末が含まれる感想もございますのでご注意ください。
半人半妖こそ最も人間味があるのではないか
「私の身体の半分しかないその小さな少女は…銀色の瞳からも涙を流せることを私に教えてくれた…」私はこのテレサの言葉こそがCLAYMOREのテーマを表していると考えています。そのテーマは『愛情』です。銀眼の魔女と恐れられている彼女たちには一般人は深く関わろうとしません。そのため一般人に、冷酷、残虐、半人半妖、などのレッテルをクレイモアたちは貼られて生き続けてきました。心理学的に人はレッテルを貼られて、長い間指摘され続けるとそのレッテルこそが自分なんだと誤認しはじめるのです。だからこそ、クレアにとって自分に対して興味を持ち、人として接してくれたラキという存在はクレアの価値観、世界観をひっくり返し、そして愛情深い人間に変えていったのです。加えて、男女の関係にも発展していくのは…人間ならではなのかとも推測します。 また、テレサ討伐の任務を振り返ったイレーネは「お前と一緒にいる幸せそうなテレサを見たとき...この感想を読む
半人半妖の女戦士達による薄幸の戦記
ウリはないが安定したストーリー『ジャンプSQ』上にて連載されていた『CLAYMORE』。全27巻の単行本累計発行部数は800万部を超え、ファンタジー漫画としてはかなりの売れ行きを見せた。『CLAYMORE』のシナリオもキャラクターも、そう珍しいものではない。人を食らう化け物・妖魔を倒せるのは銀の瞳の女戦士たちのみ。彼女たちはクレイモアと呼ばれ畏れられている。クレイモアの一人、クレアは恩人であるテレサを殺した妖魔・プリシラへ復讐すべくクレイモアとしての使命を果たしていく…メインのストーリーはこんなところだ。やがてクレアのもとにはクレイモアの同士が集まり、自分たちを生み出した組織が全ての元凶であることを知り、組織の壊滅を目標とする。そのさなかでプリシラと再会を果たし、決戦が始まっていく、と、長期連載に伴って加えられる要素が多くなっていったが、安定して当初の目的であるプリシラの影は消えていない。目的の軸が定ま...この感想を読む
妖魔との間の人間クレイモア
人間を妖魔から守るために作られた半妖魔のクレイモアは、銀色の目をしていて、妖魔と戦うためだけに作られた存在で、半分の妖魔の部分を使いすぎると、半妖魔から本物の妖魔へとなってしまう、彼女たちはそうならないために、必死で力を使いすぎないように戦っている。初めはかっこいいって思いながらただそれだけでした。でも仲間や尊敬していたクレイモアたちが半妖から妖魔へと変身してしまう時自分の手で妖魔となった同僚つまりは、仲間などは皆殺さなければならないという残酷な事を知ったとき辛さが身にしみます。殺さなければ自分が食われてしますから、どんどんハマってしまうそんなアニメです。
半人半妖
本のタイトル、クレイモア。妖魔の肉と肉を自分の体に取り込んで、半人半妖の身体になって、妖魔と戦う力を手に入れた者。別名は”銀眼の魔女”っていうみたいです。本当は人間の役に立ってくれる存在なんだろうけど、ヒトってのは自分と少しでも違う雰囲気を感じ取るとすぐに悪く言ったり怖がったりするもんですよね。クレイモアは、己の命を賭けて戦ってくれてるのに村人は感謝ひとつしてくれない。その点、最初に出てきた少年ラキは違ってたかな。クレイモアたちが持つ、黒の書の話は複雑な気持ちがしました。一番殺されたい者に差し出す書。人で居られるうちに殺すことが、せめてもの友情。軽くない内容で終わった巻でした。