イヴの時間の感想一覧
アニメ「イヴの時間」についての感想が4件掲載中です。実際にアニメを観たレビュアーによる、独自の解釈や深い考察の加わった長文レビューを読んで、作品についての新たな発見や見解を見い出してみてはいかがでしょうか。なお、内容のネタバレや結末が含まれる感想もございますのでご注意ください。
近未来SFロボットアニメを観て
細かなところまで徹底されたリアルさSFアニメは近未来が舞台になることが多いが、このアニメもそうである。しかし、その中でも「イヴの時間」は徹底された「日本の近未来感」が際立っている。例えば、家庭用アンドロイドに依存する「ドリ系」と呼ばれる人々や、費用がかかるのを避けるため古くなったアンドロイドを不法投棄する人々の発生、倫理委員会の設立などこのアニメには同じ近未来でも、「日本」に起こりそうな問題が多い。特にそう感じたのは、劇中のテレビのCMで突然トマトから機械の類が飛び出し、その後に一言、「ロボットが栽培したトマト、あなたは食べますか?」と尋ねられるところだ。ストーリーの他にこのような細かい技が組み込まれ、製作者たちのセンスが光る。これらの将来本当に起こる気がさせられるリアリティには引き込まれる。「ロボット三原則」「イヴの時間」に多出し、このアニメのテーマにもなっている「ロボット三原則」は...この感想を読む
アンドロイドの人権問題
人間と変わらないロボット「イヴの時間」というアニメ作品においては、外見が人間と見分けがつかないロボットが登場することが印象的です。そして、人間のお手伝いとして存在するロボットが、喫茶店「イヴの時間」では、人間とロボットの区別なく接している特別な空間となっています。アニメ本編における背景も特殊なら、描かれている世界観や登場人物も特徴あるアニメ作品なのではないでしょうか。とても不思議で斬新なアニメ作品だと思います。特に、不思議に思うこととして、この「イヴの時間」というアニメ作品は、どのジャンルに分類されるでしょうか。宇宙区間を背景としていませんが、ロボットの存在は、少し未来を想像させるものなのでSFとはいえるのかもしれません。ただ、世界観は遠い未来というより、少し先の未来という感じでSFらしい作品とはいえない気がします。ロボットものといえば、ロボットものなのかもしれません。しかし、ロボット...この感想を読む
心に残る作品。
頭の上にわっかをつけて、充電をして、質問をしたら正確な答えが返ってきて雑用をしてくれる。アンドロイドのサミィは、勿論人間ではないしそれはイヴの時間に来てる他のアンドロイドもそうなんだけど、イヴの時間にいるアンドロイドは、頭にわっかがなくて話し方も人間の様な喋り方。ここでは、人間とアンドロイドの違いが全く分からなくて、ここの空間のルールが外の世界でも適用されたら、もっと隔たりがなくて、機械と人間だけど心を通わすことが出来るのに…。でも、アンドロイドを人間の様に扱うのはご法度な世の中。なんで、心を通わせたらダメなんやろ?情を持ったって、いい影響をし合うのなら、アンドロイドというだけでダメな理由にはならないと思う。めちゃ古い旧型機のカトランの回が、笑えて泣けた。1話分しか出てないのに、インパクト大!笑一生懸命人間のふりをして、古いから対応が出来ないだけなのに、それをお茶目で愛嬌があると思わせて...この感想を読む
大好きな作品です。
OVAも映画も見ました。何度も見返しています。それほどに好きな作品です。この作品の一番の魅力は現実に起こりうるかもしれないというリアル感だと思います。私が一番リアルだなぁ、と思ったのは、序盤ででてくるテレビ。国内の食料自給率が8割を超えたというニュースで、それは人ではなく機械がやっているからというもの。そのあとにチャンネルを変えたら「機会が作ったトマトを食べますか?こんな時代にこそ、ぬくもりを」というようなCMが流れます。そこで一気に引き込まれました。いかにも、この国の未来にありそうだなぁ。あの会社あたりが作りそうなCMだなぁ、と。第三者で見てると、リクオのサミーの自分の命令以外のことをしている、ということに怒りを覚えるシーンなど、なんで!?と思いがちでしたが、リクオの気持ちになれば確かに感情を持つはずのない、今までただ命令を聞いてるだけだったアンドロイド(家電)が知らないところで人とコミュ...この感想を読む