歌姫のあらすじ・作品解説
「花より男子」の脚本家で、俳優のサタケミキオがが率いる、東京セレソンデラックスが公演した人気舞台「歌姫」が長瀬智也でドラマ化されたのである。戦争で記憶を失ったまま10年間を過ごした男と、彼をひたむきに愛する女。ふたりの愛はうまくいくと、誰もが思っていた。そんな矢先、妻を名乗る女性がふたりの前に現れる。 テレビドラマでは、舞台よりもコメディ要素も加えてられている。ドラマの内容はというと、時代は、高度成長期をむかえ、日本が加速する一方、まだまだ戦争の傷跡が残る昭和30年代の土佐清水である。長瀬演じる、主人公たちが一生懸命に生きた姿が、懐かしい、昭和の雰囲気たっぷりに、いきいきと描かれている。脇をかためるキャストは、ジュディ オング、斉藤由貴、高田純次、風吹ジュンなど、ひとくせも、ふたくせもあるベテランばかりである。ドラマを見ていくにつれ、土佐弁が身にしみ、中盤から後半にかけては、切ないシーンに涙が止まらない。視聴率こそふるわなかったが、見た人の心に残るドラマである。
