一日という長さの時間を人の指示ではなく自分が思うとおりに仕分けて使えるようになった時、彼は立身の一つの段階を超えたと思った。
マシアス・ギリ
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マシアス・ギリ
決して裕福ではない子供時代を送った主人公が、小国ではありながらもナビダード民主共和国の大統領として立身し、忙しく職務を遂行している場面。考えなければいけない事案がいくつも重なる中で、いつ何に時間を使うかという、時間の使い方について述懐している。
マシアス・ギリ
黒川という似非官僚が、儲け話を大統領である主人公に持ちかけている場面。主人公は、黒川の官僚的な言葉遣い(国の運命を決める用件も事務的に、かつ表面的には格式張って話をすすめていく)を内心では揶揄しているが、ビジネス上ではその官僚的な言葉の効力の大きさを認めざるを得ない。