ズッコケ三人組と学校の怪談の評価
ズッコケ三人組と学校の怪談についての評価と各項目の評価分布を表示しています。実際に小説を読んだレビュアーによる評価が1件掲載中です。
各項目の評価分布
ズッコケ三人組と学校の怪談の感想
『学校』という妖怪の宝庫
学校の校舎が木造から鉄筋コンクリートになろうと、2階建てが3階建てになろうと、学校そのものが移転しようと、なぜか『怪談』というものはなくならない。大人もそうだが、子供は「怖いもの見たさ」という好奇心を抑えることができない。大人になって世界が広がると、知識も増え、心霊現象など信じなくなってしまうが、子供の世界は狭く、「もしかしたら」という可能性を否定することは不可能だ。怪談が脈々と残り続けるのはその辺りに理由があるのかもしれないが、時代に合わせて怪談が形態を変えて移ろっていく中でも、この作品に描かれている怪談は普遍的な怖さを十分に持っているように思う。その怪談と『戦おう』とする三人組の行動力は、いつものことながら、子供らしくて子供らしくない、絶妙な狭間を走っている。少しファンタジー要素もあるが、それでこそのズッコケ三人組だと思える。