飴色パラドックスの感想一覧
漫画「飴色パラドックス」についての感想が4件掲載中です。実際に漫画を読んだレビュアーによる、独自の解釈や深い考察の加わった長文レビューを読んで、作品についての新たな発見や見解を見い出してみてはいかがでしょうか。なお、内容のネタバレや結末が含まれる感想もございますのでご注意ください。
(陰からこっそり)いつまでも見ていたい二人!
出会ったことが大正解の二人夏目イサク作品にハズレはないと思っている読者ですが、そのなかでもこの作品は、個人的に大当たりでした。何度読み返しても、ドキッとして、キュンとして、元気がもらえます。正義感が強くて熱血で、でもちょっと不器用な尾上と、世の中に対して覚めていて、他人との間に壁を作って要領よく生きている蕪木。仕事でコンビを組むことがなければ、お互いに嫌悪感か無関心しか抱かないまま終わっていたかもしれませんが、仕事で無理矢理コンビを組まされたことで、お互いの抱えている生きにくさや孤独を理解しあうだけでなく、全部をプラスに変えてしまうパワフルなチームになってしまいます。その経緯が、なんともいえず気持ちがよいのです。それは恋でなくてもよかったのかもしれないけれど反発し合いながらも、スクープのために二人っきりで過酷な張り込みをして、時にはヤクザがらみの危険の状況にも追い込まれ、次第に信頼の絆...この感想を読む
しっかり者の攻めとおっちょこちょいな受け
気楽に楽しく読みたい、且つキュンキュンしたい!という時にもってこいの作品です。ストーリー重視しています!とガチガチにスートーリーにこだわった作品ではないんですが、ほほえましく楽しく読める点がいいですね。シリーズものはやはりまんねりしがちですが、こちらの作品はキャラクターの強弱が非常にわかりやすいです。はじめはおっちょこちょいでしかなかった尾上がだんだん成長していっている様子が伝わってきます。前半はどうみてもカブの方が仕事ができ、落ち着いていて尾上がそれに必死にくらいついていっている様でしたが、気がつけば頼りになる相方に変化していっています。これが読んでいて違和感ないので、そういった点のあらわし方が非常に上手いと思いました。何事も器用にこなしてしまうカブがどうして不器用な尾上にほれてしまうんだろう。尾上はガムシャラでどちらかというとカブが苦手に思う人柄ですよね。筆者も読みながら、尾上めん...この感想を読む
どこかリアルな大人の恋愛観
ライターの尾上とカメラマンの蕪木。女性にいい顔をし、編集部でも信頼され、さらに彼女を奪った(と思い込む尾上)蕪木を、尾上は嫌っています。しかし、ある日2人がコンビを組むことに!?明るい性格の尾上は、嘘がわかりやすい、いじられたら過剰に反応するなど子供のような面が目立ちます。そのことを始め、蕪木は疎ましく思っていました。しかし、本当の尾上は強い人。週刊誌のライターとして働く尾上は、社会の汚い面を見ても折れず立ち向かい、変わらないままでいる強い人でした。対照的に、汚い社会を暴きながら傷つき、暴くことを反省し続けていた蕪木。対照的で全く違う価値観の2人が惹かれ合い、愛し合う姿には心からドキドキしました。価値観の違いは夫婦間で離婚の要因になるものだといいます。しかし、正反対な2人でもお互いを認め、たまには激しくぶつかりながら、その絆をより深いものにしていきます。BL分野の作品ですが、多くの人に受け入...この感想を読む
ケンカップルに亀裂が…?!
毎日一応ラブラブ?な二人ですが相変わらず喧嘩は絶えません。ある日道端で蕪木の妹と遭遇するが、蕪木本人は逃走。意気投合した尾上と妹は蕪木をぎゃふんと言わせてやろうと計画を立てますが、空振りに終わってしまいます。それでも蕪木と妹の仲をなんとか取り持とうと尾上は必死になってて、振り回されてきた蕪木がちょっとだけ不憫にも思えました(笑)尾上が蕪木と離れて結構ギリギリの危ない仕事をやり始めるのですが、それが蕪木は気に入らないようでしばらく避けられてしまう尾上。尾上は尾上なりに蕪木の負担を減らそうと始めたのですが、逆効果だったみたいで幼馴染にまた愚痴りにいきます。迎えに来た蕪木に自分がなぜ今の仕事をやったのか、など本音をさらけだしてしまうと蕪木も同じ気持ちだったみたいで晴れて仲直り?しました。喧嘩の内容も気付けばお互いを想っての内容だったりなので、可愛らしいケンカップルです。仕事が仕事なのにスレてい...この感想を読む