原爆とは何たるか、ということを痛切に訴えかける作品
現職米大統領の広島訪問を契機に2016年5月、アメリカのオバマ大統領が現職のアメリカ大統領としては初めて広島を訪れた。被爆者の長年の願いが一つ叶った。本作の原作者、故・中沢啓治氏も喜んでいることであろう。しかし、これは核廃絶へ向けての第一歩に過ぎない。これを契機にして、本作を見ていない人に見てもらう契機にしたいものである。広島の地に来なくても、原爆とは何たるかを痛切に訴えかけてくれる。それが本作品である。原作漫画は閉架措置にされた時期も痛切に訴えるからこそ、表現が非常に過激であり、それが原因で原作漫画が閉架措置をとられてしまったこともある。ある時は表現が過激だという理由で、またある時は差別表現があるという理由で、閉架措置になった。しかし、いずれも閉架措置は取り消しになっている。それは、表現の問題はともかくとして、本作品がすべての人に見てもらいたい作品には違いないことを示すものであろう。...この感想を読む
4.04.0
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