ハゲマシガールが一番おもしろい
「サビ女、サビ男」はこんな作品!
この作品は、四つのオムニバス映画から成る、短編映画集です。
どれもコメディ色が強く、また設定が少し変わっているのが特徴です。
全ての作品に、フジテレビ系の「世にも奇妙な物語」の一編のような、風変わりな雰囲気がありました。
「ハゲマシガール」の感想
とにかく下らなくていいですね!めちゃめちゃ笑いました。
恐らく四作品の中で、一番出来がいいと思います。
放映時間の少なさや、予算の少なさを逆手に取り、笑える雰囲気を出していました。
全員独特の言い回しで、笑ってしまいました。
桜庭ななみさんと、中村倫也さんは、わざと滑舌悪く喋っていますよね。
ギャグマンガは絵が下手な方が笑える的な、手の抜き方を感じました。
また荒川良々さんの存在感が、抜群に効いていましたね。
あの、ぬぼっとした出で立ちが、世界観をより引き立たせていました。
荒川さんの本領発揮という感じがしました。
また、たんぽぽの二人も、緩い笑いをさらに巻き起こしていました。
二人とも、まず女子大生に見えないですからね…。
ラストシーンの、「飛べーっ、飛べーっ」は爆笑でした。こういう作品大好きです。
ずっと笑っていられる感じで、100点満点のギャグ映画だと思いました。
「Boy?meets girl.」の感想
ハゲマシガールに対して、ちょっと見辛い感じがしました。
アニメーションが多い割りに雑でした。いや、わざと雑にしているのかもしれませんが、私は好きにはなれませんでした。
また、主役の中村蒼さんが、全然女装が似合っていないのも、ちょっとな…と残念に思いました。
どう見ても男性です。
瀬戸康史さんのような、中性的な人はいなかったのでしょうか…?
それこそハゲマシガールに出演していた、中村倫也さんの方が、良かったような。
また、オチもきちんと決着せず、モヤモヤが残ってしまいました。
最後に男性器が写真に写ってしまったことで、村椿が男性だということが露見するのですが、そこをやりたかっただけにも見えました。
連呼し過ぎですよね、面白いんですけど。
存在感の無い男子が、女装をして見違えるような美人になり、好きな女の子と仲良くなる…という題材自体が、それほど目新しくないので、せめてキレイな女装を見せて欲しかったです。
「くれーむないと」の感想
これは何を見せられているんだ…?という感じが終始しました。いや、いい意味で。
映画というよりは、友近さん主体の一本のコント、という感じでしょうか。
やっぱり友近さんの演技が上手くて、セリフ以上の色んな情報を、身振りや眼差しで伝えてくれる感じはします。
ダメになった肉や卵を、一つ一つ冷蔵庫から取り出す表情も、いちいち大袈裟で、笑えました。
また、その気になってしまって、露出度の高い服装で登場した際も、「いい女感を出そうと必死な女」感が出ていて面白かったです。
ちょっと、友近さんがいやらしくイチヂクを食べるシーンは、やり過ぎな感じはしましたが…。
全体的に、元々友近さんがピンでやっていたネタに近いものを感じました。
しかし最後の取っ組み合い、あれはどう受け止めればいいんでしょうね?
もう、いよいよこれは何なんだ!と問いたくなります。いい意味で。
最後にきちんとクレーム担当者が、「お前が電気代を払わないのが悪いんだよ!」と突っ込んでいたので、きちんとオチがついた形となりました。
最後、実は友近さん自身が、お客様相談窓口の対応者だった、というオチも良かったと思いました。
ただ、これは友近さんが好きではない人は、本当にダメなんじゃないかと思います。
友近さんの、本当にクレーマーに見える出で立ちは、不愉快そのものですし、ギャグにはなっていますが、汲み取れない人もいるんじゃないかな、とは思います。
「せびろやしき」の感想!
小泉今日子さん主演の一本という事で、期待して見ていたのですが、そんなに内容はなかったですね。
小泉今日子さん演じる主婦が、リストラされたサラリーマンを可哀想に思って、次々と家に連れてきてしまう…という内容でした。
結局次々と拾ってきてしまうだけで、そこから話は膨らみませんし、結構起伏のない話だったかなあ、と思いました。
そもそも放送内容が20分しかないので、そこがちょっともったいない感じはしました。
また、食卓のシーンで、一瞬画面が荒れてしまったのは何だったのでしょうか。
その辺りも少し残念でした。
田中哲司さん演じる、旦那さんもまた、リストラされている、というオチは、ちょっと先読みできてしまいましたね。
小泉今日子さんが出ていることで、特色が初めて出るような、わりと当たり障りのない内容だったなあ、と思いました。
小泉さんの衣装や、全体的な作品の雰囲気は、ポップでとても良かったと思います。
この作品がキービジュアルになってしまっているので、過剰に期待もしてしまったのですが、そこを度外視すれば、そんなに悪い作品ではなかったのかな、と思いました。
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