ありそうでなさそうで絶対にない学園ドラマ - 3年B組金八先生5の感想

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3年B組金八先生5

4.754.75
映像
3.50
脚本
4.00
キャスト
3.75
音楽
3.25
演出
4.50
感想数
2
観た人
2

ありそうでなさそうで絶対にない学園ドラマ

4.54.5
映像
3.5
脚本
4.0
キャスト
3.5
音楽
3.5
演出
4.0

目次

金八先生を胴上げしたかった!

私は、小学校、中学校、そして高校でも、一人として心を開いて自分の全てをさらけ出せるような先生に出会わなかった。これは、夫に聞いても、息子や娘に聞いても同じように「そんな先生一人もいなかった」「好きな先生はいることはいたけど、大好きな先生はいなかった」と教えてくれた。

「3年B組金八先生」のドラマが始まったとき、私は、小学生だった。きっと中学校に入ったら、こんなふうに、ツッパリも優等生も最後は「先生!ありがとう!!」と感涙にむせぶ出来事がたくさんあるんだろうなあと夢見ていたよ、子どもは産まないまでも。しかし、そんなドラマチックなことは一度もなく、お兄さん、お姉さんだった金八先生の生徒役が最終的には(再放送をみているためか)自分の子どもより年下になってしまった頃には、私の心の恩師はすっかり坂本金八先生ただ一人になってしまっていたのである。これは実に寂しい事実であるけれど。

「3年B組金八先生」のドラマを視聴するとき、私はすっかりB組の一員、クラスメートとして、その心の授業を受け、クラスメートを「デラ」とか「ヒノケイ」とかのあだ名で呼びかけ、その生徒の志望校を聞けば、たいていその子の学力がわかるくらいにはなっているのである。そして、オープニングに生徒たちが「きーんぱち先生ー!」と呼びかけ、胴上げする中にいつも空想上の私を見ていたのだ。なんとイタい奴と笑ってくだされ。

「硝子の少年時代」の苦悩

さて、第5シリーズの話である。私は、「3年B組金八先生」のドラマを余すところなく見続けてきて…といいたいところだが、本当は第3シリーズは1話も観ていないのである。ごめんなさい。その第3シリーズを除く七つのシリーズの中で、個人的に一番のめりこんだのがこの第5シリーズなのだ。もちろんこのシリーズの主役は風間俊介演じる兼末健次郎だ。

健次郎は、家庭では優等生。金八先生の前でも優等生。しかし、家庭内の問題で心に鬱屈した悩みを抱えているため、クラスの影の悪の総大将(なんかイメージが違う例えだな)、とにかく狡猾に他のクラスメートを操る、知性派の裏番長。その二重人格ぶりがおかしいほど極端。家では親に敬語を使い、花子先生の前では目じりをグッと下げた笑顔を見せる。これは、騙されるわ。中野先生をボコボコにした主犯ももちろん健次郎。

中野先生といえば、思ったより嫌な奴ではなかったな。自分の過去を振り返り、過ちを認め、反省していた。なかなかできることじゃないよ。私はラサール石井は好きじゃないけど、中野先生は最終的にいい先生だった。生徒に謝るって勇気いるもんね。

あ、そうそう、健次郎の話だった。健次郎はみんなに何となく敬遠されながら、ボスの座を守っていたけど、金八先生体罰事件から孤立していくのよね。みんなには、健次郎の家庭の事情なんか知ったこっちゃないもの。だいたい、家庭がどんなだろうと学校で悪ぶるって設定が安直ではあるけれど。ま、多感な時期なんで、大目にみましょ。(ここは視聴者目線なの) 健次郎もいろいろ痛い目に遭ったしね。風間俊介の演技は素晴らしかったしね。

許せない二人のオンナ

私ね、このシリーズで嫌いな女が二人出てくるの。一人は健次郎のママ、麻美さん。いまでこそ語尾に「ざます」をつけるのは、ドラえもんに出てくるスネちゃまのママくらいのものだけど、彼女はとっても「ざます」が似合いそうなんざます。とにかく上品ぶって、母親のくせに自分の子どもを守るどころか、守られているのに気づいていない。健次郎のお兄ちゃんが引きこもっているときは、オロオロ。引きこもりを解消したら、ベッタリ。なんて解りやすいんだ。そりゃあ、健次郎もグレちゃうさ。

怒りポイントその1、ホテルで行われた健次郎の塾の年越し合宿にのうのうと現れる。健次郎だって友達の前でメンツがあるじゃん。お兄ちゃんの暴走や唸り声から逃れて、気楽に勉強できると思ったらママ登場だし。萎えるわ。だいたい、その後の大事件も麻美のせいじゃん。そして…

怒りポイントその2、何でやっとの思いで健次郎が合格した開栄高校の入学手続きを忘れるんよぉぉぉ!可哀想すぎる。私立の進学校に行けば、みんな自分のことで精いっぱいで健次郎の過去もあまり取り沙汰されることはなかったのに。(青嵐で噂になったかどうかは知らないけど) それをまた、パパのせいにしたのが見苦しいわ。

もう一人の許せない女は、クラスメートのちはるちゃん。健次郎のことが好きなのはわかりますとも。だからって、幸作のちはるを好きな気持ちを利用して、クラスでハブられている健次郎の話し相手を押し付ける。なんというズル賢く自信過剰でイヤな女なんだ。きっと自分が可愛いってわかっているからできるんだ、そういう失礼なことを!幸作、かわいそうに…。

でも、役としては一番おいしい役どころ。幼馴染みって特別な響きだしね。出番も多いし、かわいい子席なのよ、あの子の席。嫌い、嫌い、大嫌いだ…けど…実は、私もあのポジションでいたいと思ったりしちゃうんだよね。「ケンちゃん」って可愛く呼びたくて。

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当時の日本社会の問題

金八先生第5シリーズです。当時の日本で問題にされていた、学級崩壊や校内暴力がテーマとされています。健次郎とその取り巻き数人で、3年B組の担任である中野に暴力をふるう。それをクラス全体で隠す。代わりに3年B組に担任としてきた金八先生と生徒達との生活がはじまります。受験や思春期の中、中学3年生のなかには沢山の悩みがあります。子供たちだけでなく、親たちもその時代なりに変わって行くのです。個性豊かな生徒達と金八との交流。生徒達は次第に金八に心を開いていきます。暴力事件の主犯格である健次郎の家庭は、世間体ばかり気にする母親、家庭をかえりみない父親、ヒキコモリの兄という問題家庭でした。健次郎はそんな家庭の中ではいい子を演じて家庭のバランスをとっていた。クラスメイトの弱みを握り脅したり、それで仲間にしていたり。そんなことで外で家庭の鬱憤を晴らしていたのです。学校の中に設けられた、老人のデイサービスセン...この感想を読む

5.05.0
  • まいぴんまいぴん
  • 99view
  • 675文字

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