読んだら 数日立ち直れない 号泣作品
緑川ゆき先生の作品は、夏目友人帳https://ja.wikipedia.org/wiki/夏目友人帳がアニメになって初めて知ったのがきっかけで。www.natsume-anime.jp/
そこから漫画も読んでって感じです。
なので、他の作品は全然知らなかったんですよね。
でも、夏目友人帳ですっかりハマってしまいまして。
実は、絵ははじめ正直あまり好きではなかったんです。(もともと絵が好みでないと読めないタイプで…)
でも、それ以上にストーリーや登場人物のキャラがとっても良くて!!途中から気にならなくなったんですよね~。(今はストーリー重視で漫画も選んぶようになったので、読む漫画増えたんですよ!ほんと感謝ですw)
それからネットで色々検索して緑川先生の作品検索してたら、「蛍火の杜へ」のアニメ映画?のPV見つけまして!視聴してビビッと来ちゃったんですよ!!私の住んでいるところは田舎で、一番近い本屋まで車で1時間かかるんですが、直行して即購入しましたw(今思うと、電子書籍でも買えたんですよね…考えなしだったなぁ)
前置き長くなってしまいましたが、この漫画「蛍火の杜へ」は、短編4作品で構成されています。
今回はその中の、
①「花唄流るる」
②「蛍火の杜へ」
③「くるくる落ち葉」
④「ひび、深く」
の順で感想を書かせていただきます。
①「花唄流るる」感想
夏目友人帳を見たからか、学校の校舎がすでに妖怪や妖の類が出そうな雰囲気バリバリですね。
あと、制服が絶対(?)セイラー服ですよね!ブレザーとかじゃなくて!緑川先生のこだわりなのかな?でもこっちの方が、先生の作品にあってて好きです。(あと個人的にセイラー服派なので全然OKですけどw)
藤村は目つき悪いですね。登場から眉間のシワがすごい。島にギターの場所教えてもらってお礼言ってるけど、顔がありがとうって顔じゃない。
でも、島が藤村にお礼言われて顔が赤くなってるのが、かわいい!(でも、夏目友人帳のレイコさんにしか見えないわ~)
目つき、態度、暴力短気な藤村だけど、照れてそっぽ向いたりして、これは島でなくてもキュンとしてしまう!(ほんと単純だけど、個人的にこういうタイプに弱いんですよw)
だから、藤村が幼馴染の野口先輩のこと笑顔で話すの聞く島の表情が切ない。藤村に惹かれていってるだけあって、間地かでこの顔見るのは辛いな。
「さあ なぜでしょう」の描写がほんと好きです。緑川先生のこういう心理描写はキュンキュンきますね。
最後のシーンはやっぱりあたたかくなる感じですね。
②「蛍火の杜へ」の感想
この漫画のタイトルでもあるお話。この話がほんとにほんとに泣けるんですよ~!この話読むために買いましたしねー。
夏休みになるたびにギンに会いに来る蛍。毎年会うたびにギンは年を取らずに、蛍だけ成長していくのが二人の時間の流れがやっぱり違うんだなぁって思うなぁ。
ギンはお面をほとんどしてて顔が見えないけど、雰囲気からかな?カッコイイオーラと、何か色気を感じるキャラクターですね。蛍も最初はやんちゃなおチビちゃんって感じだったけど、段々と落ち着いた美人さんに成長していってる。
蛍が小さい頃、木から落ちてギン手を引っ込めてってやり取りがね。
最初ギンが助けてあげようとするんだけど、触れたら消えてしまうから途中で気づいて手を引っ込めてしまって、蛍が木から落ちちゃう。いつも蛍が飛びつこうとすると、すぐ叩いて撃退してたのに。
蛍も低い位置に落下して無事だったけど、ギンを見る目が一瞬ちょっと恨めしげでw
でも蛍が「ねぇギン何があっても絶対私に触れないでね」って言って笑うんですよね。
で、「ね?絶対よ」って思わず泣いちゃうシーンが、切ないけどもうキュンキュンします!
蛍が、夏までの間会えないギンへの思いが膨らんで、会いたい・触れたいって思いが溢れてて。
夏の短い間だけしか会えずに、しかもお互い触れることができないって考えるだけで苦しいなぁ。
ギンも蛍も気持ちは惹かれ合っているのにね。ギンが冬の日に一人お面を取って空を仰ぐ姿が、いま蛍を思っているんだろうなって。
やがて蛍も高校生になるけど、もうここからが見ていて切ないです。
妖怪達の夏祭りにギンが蛍を誘ったとき、蛍は嬉しいんだけど「妖怪ばかりの祭りってちょっと怖いかな」って不安になっちゃう。でも、「蛍は俺が守るよ」ってギンが言うのが、ほんとにカッコイイ!
「そういうこと言われると飛びつきたくなってしまう」って蛍も飛びつきたくてウズウズしてる。そしたら、「飛びつけばいい」「本望だ」ってギンが言うのがヤバい!好きだって言われてるのと一緒だよね。ギンの姿にぐっときます。
ここからのシーンはここだけでも何度見ても号泣してしまう。
夏祭りで迷子になるって言って、ギンが自分と蛍の手首に布地を結んで並んで歩いている姿は、ほんとうに恋人同士のようで。布地で巻かれてるだけど、気持ちは二人とも手をつないで歩いているんだろうなって。
ギンが自分のお面を蛍の顔に被せてキスをするのが、痛いほど切ない。蛍の表情がお面で分からないけど、うれしいけど辛いよね。
そして最後の結末は、何度見ても号泣してしまうし、思い出して辛くなる。
「来い、蛍 やっとお前に触れられる」
ギンが笑顔で両手を広げてそう言うところも、蛍が嬉しそうにギンの胸に飛び込んで行くのも、お互い触れ合えたと思ったら、ギンが消えていくところも…
ほんととっても悲しい!
悲しいけど、ほんとに素敵できれいだし、一瞬の儚さが心に響いてきます。
③「くるくる落ち葉」の感想
椿が忍者になって守ろうとする発想がw
でも、それには椿と楓のお互いの家柄の差や、守る側なら一緒にいれるっていう椿の一途な思いがあったわけで。
楓は椿の明るくて、前向きに突っ走るところも好きなんだろうな。
楓が「何で俺を対等に扱ってくれなくなったんだ」って追いかけて、一緒に窓から落ちていくシーンがこの作品の中で一番好きです。
楓がカッコイイ!個人的に黒髪が好きなのもありますがw
どちらかが、守ったり守られたりする関係ではなく、同じ立ち位置になれて思いが通じ合えて良かった。
読んでほっこりするお話ですね。
④「ひび、深く」の感想
報われない恋って、心の置き場がなくて切ないな。
8年間手紙だけのやり取りで、また一緒に住みだすって思春期の兄妹喧嘩とかなしのままだから、恋心が生まれてしまったんだろうな。
離れている間に一緒にいたいってずっと思ってたら、気持ちも少しは分かる気がするな。
題名の「ひび、深く」ってこの年月の思いの積み重ねなんだろうね。
妹に戻らなきゃって律が、蒼への思いを自覚してから必死に思いを押し込めようとするのが可哀そうになってくる。好きだけど言えなくて、辛いけどそれでも一緒にいたいって思いが悲しい。
髪も短く切ったり、服も女の子らしいものからシャツとズボンのボーイッシュなものにしているのがまたね。
「あんまり見るな律。触りたくなる」
この話もほんと苦しい。蒼も辛いよね。なんか「蛍火の杜へ」と少し似ているな。
「いいだろうこれぐらい。誰にもきっと兄妹なんてわからない」お互い抱き合うのが、今一緒にるけど、もういられないんだなって。
「俺にはこの瞬間だけで、充分だ」って結ばれないことが、泣けるほど悲しすぎてたまらないです。
最後の笑顔で去っていく蒼の姿が、二人がそれぞれ幸せになれるような結末が今後あるといいなって思っちゃうな。
最後に
私の個人的好みで、感想の長さや内容が大幅にちがいますがw
切なくて、心にじーんとくる話が読みたいときには、読み返してますね。
特に、「蛍火の杜へ」を読んだら、余韻で数日立ち直れないですw
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