とにかく主人公がかっこいい! - ダムネーションの感想

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とにかく主人公がかっこいい!

4.04.0
映像
5.0
脚本
3.0
キャスト
4.0
音楽
4.0
演出
3.0

目次

一作目を超える出来栄え

家庭用ゲーム、バイオハザードのCG映画二作目のこの作品。あらすじとしては、バイオハザード正当主人公であるレオンが生物兵器の情報を受け、任務として内戦真っ只中の東スラブ共和国に訪れる所から始まります。

戦争や貧困問題、生物兵器であるB.O.W.の使用、B.O.W.の詳細についてはゲームを知らない人にとっては少々難解な所も。ゲームを知る人にとっては生物兵器の実戦使用を知るための足がかりであり、ゲームにも繋がる内容となっていましたね。

ですが一作目を上回る美しいCG映像、アクションシーンや演出、展開、例え一作目を知らなくても内容が分からなくても引き込まれてしまうような飽きのこない、素晴らしい作品となっています。

主従関係のある生物兵器

今作の敵も随分進化を遂げました。知能のないゾンビだったものが今じゃ主人に仕えて戦ってくれるのですから。とはいえ、バイオハザードファンで知らない者はいないあのリッカ―君が味方(プラーガによる主従関係)として戦ってくれる光景には胸熱でしたね。リッカ―を応援するのも、なんか可愛い・・・?と思ってしまうのも今作が初めてでした。

生物兵器の進化やプラーガの主従関係について語る事の多い今作、要するにゲームシリーズの補足である要素が大きいのでしょう。ゲームシリーズ4や5で扱われ始めた寄生生物プラーガが軍事的利用されていまい、B.O.W.を支配して利用する事がどれだけ脅威になる事か。そこも今作のポイントになっていると思います。それも反社会勢力の手にまで渡ってしまっているのですから、B.O.W.の相当な流出を知らしめていると言えます。最終的にはエイダが持ち帰ってしまい、何者かと通信するシーンがありました。彼女は元はと言えば産業スパイですからこの脅威を利用しない手はないでしょう。彼女もまた持ち帰ったプラーガを何らかの目的の為に利用するのですから、大きな脅威である寄生生物プラーガの蔓延はもう止められない所まで来ているというストーリー展開への幕開けと言えます。

レオンの立ち回り

キャラクターの雰囲気はゲームシリーズであるバイオハザード4で見られるレオンに近いのではないでしょうか。彼の人物像というのはトラブルに巻き込まれても軽口を叩き飄々としていて、よく女性に振り回される。けれど何があっても挫けない精神的な強さがある人だと思います。バイオハザードのCG作品の中でも一番レオンの魅力が詰まった作品になっているのではないでしょうか。

反政府勢力であるサーシャ(バディ)、JDと対立するシーンも多かったですね。どうしようもなく、生物兵器に手を出してしまう彼らにレオンは「どうせ意見は合わない」と一蹴してしまいます。これまでレオンは生物兵器によって数えきれないトラブルに巻き込まれ、大切なものを失ってしまう事も少なくなかったので当然でしょう。

よく女性に振り回される事の多いレオンですが、今回も恒例行事になっているエイダとのやり取りのシーンはチャーミングでしたね。同じくして恒例のレオンのセリフ、「woman(女ってヤツは・・・)」も聞けました。二人の関係性は今作でも変わらず助け合ってみたり、利用し合ったり曖昧なもの。ですが確かな信頼関係を持っているのも魅力的ですよね。

問題のラストシーン

バイオハザード、ダムネーションで一つ何と言ってもココ!というポイントがラストシーン。訳が分からないですよね。レオンがサーシャに正面から銃を向ける。それはサーシャがプラーガに寄生されてしまっているからなんですが・・・一発、撃ちましたよね。からのレオンのヤケ酒シーン。レオンはまた生物兵器によって大切な人を失ってしまい、ハニガンも辞めるなんで言わないでしょうね?なんて心配していますがレオンは辞めない様子。レオンは何かと大切な仲間を失う事が多く、それでも打ち負けずに戦い続けるキャラクター背景があるのでまぁ綺麗に終わったかな・・・なんて思っていると驚かされるのが次のシーン。

なんとサーシャが車椅子に乗って坂道を上ってくる。妄想や理想の世界?レオンは撃たなかった?撃ったけど生きていた?全く訳の分からない展開。ラストシーンについて思わず検索した方も多いと思います。実はレオン、上手にプラーガだけを撃ち抜きサーシャは精髄に損傷を受けて車椅子生活となったようです。

死んだと思ったでしょ?実は生きてるんです!という演出なのかも知れませんが、このシーンだけは非常に残念なものとなりました。

プロモーション

ゲームファンにとっては生物兵器の進化の繋がりや、社会的背景を見ることが出来てエンドロールで流されるバイオハザード6にも期待値の上がる作品でした。バイオハザード5で見ることの出来なかったレオンの再登場というだけあって、まるでレオンのプロモーション作品といっていいくらいアクションも立ち回りもかっこよくて見惚れてしまうようなイケメンぶりでしたね。

あくまでゲーム作品の補足、シリーズのプロモーション映画といて見る分には素晴らしすぎる出来栄えとなっています。ラストシーンを除けばですが。

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