空太とましろ、そして真面目に考察(笑)
原作をも知らずにこの作品を見始めた私
始めに、私がこの作品に出会うまでのきっかけについてお話します。
原作者の鴨志田一先生をご存知でしょうか。
当作品、「さくら荘のペットな彼女」の前作の作品で私は出会いました。
さくら荘という作品の存在は知っていましたが、最初は興味がありませんでした。
ただ、作者の前作にはまった私は同作者だと知ってアニメを見ました。
初見のアニメ、なんの知識もなしに見ようと思えほどには、鴨志田一さんの作品に惹かれていました。
(蛇足程度に、鴨志田先生の次作にもさくら荘のメンバーがちらちらと登場します)
まず思ったことは、作画が奇麗だな、と。
アニメを見る際はどうしても気になるポイントだと思います。ツッコミ役の空田、天然ボケ役のましろ、この二人が絶妙ですぐに視聴決定(笑)
それほどに空田、ましろのコンビが大好きです(^^)
空太とましろの二人を語る
本作の主人公、メインヒロイン
序盤は、ボケとツッコミでコントのような日常。
1話からのましろのボケっぷりはかなり印象に残ってます。
好きなコントシーン「パンツは私が脱ぐわ」
空太(男子)の裸を描きたいというましろに対して、「パンツは脱がない」と言った空太に放った一言が上
空田のツッコミもまた良し(笑)
アニメの初っ端から、個性の強いキャラクターばかりの登場。
そんな中で一際この二人は印象に残っています。
もちろん、美咲先輩や仁先輩など、嫌いなわけではないです。
ただ私にとって、この作品を語る上で欠かせないキャラクターは空太とましろです。(主人公だから...とは言わないでください)
中盤からは少しづつすれ違う...というよりも、空太が一方的にぶつかってく風景。
マンガ賞に応募して、デビューも果たすましろに対して、ゲーム企画のコンペに応募し失敗した空太。
ましろは「才能」を持つ人間、空太は「普通」の人間。
空太のましろに対する嫉妬は、アニメの中だるみでした。
後でも書きますように、こういった要素(私的中だるみ)もさくら荘の大切な一面なのかなと思いました。
ましろは、ど天然で、仲良くしたいと自分なりに頑張るんですが、どうしても空太はましろの才能に嫉妬してしまう。
その中でも空太は自身の夢に向かって努力するものの、中々実らない。
頑張っても才能には勝てないんだと沈んでしまいます。
色々ぶつかり合って、すれ違っても、やっぱり空太はましろの事(天然ぶり)が心配でしょうがないんですけどね。
そんな二人がなんといってもこの作品の好きなところです(笑)
才能と努力
この作品、少なくともアニメパートでは最も重要なキーワードかと思います。
さくら荘に暮らしてるのは、3人が才能を持って、2人がその差に苦悩して、1人はひたすらに努力を重ねるという編成。
先も述べたように、空太は椎名の才能に嫉妬して(刺激されて)努力し始め、仁は美咲の才能に追いつきたくて努力している。
それでも、アニメの中で、空太はゲーム企画のコンペでうまくいかず、仁も結局自身の能力に納得できず、青山に至ってはオーディションに落ちると、現実は甘くないようです。(アニメなのに)
しかし、努力がまったく無駄であるわけではなかったですね。
空太は2回目の応募でゲーム化の一歩手前まで手が届きました。
文化祭「にゃぼろん」も、みんなで必死こいて完成させていました。
才能を持っていても、それに溺れずまた努力する。
才能を持っていなくても、それでも目指すものがあって、やりたいこと、なりたいものを追いかける。
みんながみんな頑張っているさくら荘です。
正直言って、私自身「努力」なんて言葉は大嫌いです、今でもそうです。
それでも、なりたいものがあって、やりたいことがあります。
そんな時に、ふとこの作品を思い返すと、頑張りたいと自然に思えてきます。
「努力や才能が大切」なんてつまらないことはいいたくありません(笑)が、やりたいことがあって、やろうと少しでも思えるなら頑張ってみる価値はあるのかなー、と思います。
クリエイターに向けた作品
クリエイターとは何か?と、そんな真面目じみたことではなく、行き詰った時、本気で目指すものがある時、真っ先に見返すのが「さくら荘のペットな彼女ペットな彼女」です。
そういった意味合いで私はこの作品をクリエイター向きのアニメだと思います。
上で述べた、中だるみに関して、空太の心境はよく分かるんです。
分かるのに、やっぱり私にとっては見苦しく感じてしまうパートが何回もあります。
そういうのは自分の鏡だから...とまでは言いませんが、誰だってうまくいかないのを他のナニカにぶつけてしまうんだなと思います。
できない自分にこそ感じられる大切な感情かな、と。
空太が作中で抱く様々な感情を、主観的に感じとるのが当アニメを見ていくポイントなんだと私は感じました。
どうしたら上手になるとか、どう努力したらいいのか、そういった観点でみるわけではないと思います。
ただただ頑張ろうと思える、それがさくら荘です。
もちろん、クリエイトに興味がなくたって楽しめるんですよ(笑)
声優の茅野さん、松岡さんコンビも大好きです
原作の鴨志田一先生、溝口ケージ先生コンビも大好きです
私の好きなアニメの上位に入る、出会えてよかった作品でした。
終わりに
こういった日常を描く作品が最近はとても少ないですよね。
異能力、異世界等、最近の流行りの中でも廃れないでいて欲しい大切なジャンルです。
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