バブル時代を楽しみながら
当時はこれがイケててカッコよかった
1992年、当時これがイケてるってファッションだったり、持ち物がたくさん出てきて楽しいです。そういえば平野ノラさんが着ている肩パット入りのボディコンスーツの時代ですね。男女共に肩パットがしっかり入ったスーツ、ジャケット、膝下丈で地味な色味の大人しめのワンピースにまで肩パットが入っていて、「そうだったっけ⁉」と思わず笑ってしまいました。男性も光った生地のスーツを着ていたりして、バブルを感じることが出来ました。時々入り込む都会の街の風景には「ワンレン、ボディコン、爪長、ハイヒール!」という当時の流行りの女性をたくさん見ることが出来ます。ポケベルや大きな携帯電話をドヤ顔で使っているシーンに、当時は「カッコイイ!携帯電話!お金持ち~」なんて思ったような気もしますが、今見るとそのドヤ顔が逆にちょっと可愛らしく感じ、子供が初めての携帯を自慢しているようで面白く感じました。前髪が鳥の様に立ち上がっているOL達を「このヘアスタイル!」とか、太まゆに真っ赤な口紅を「このメイク!」とか、VHSのテープが並ぶレンタルビデオ屋さんを「そうだった、そうだったww」なんてツッコミをいれながら、内容に直接関係ないところも楽しく観ることができました。中学生の娘に見せて教えて驚かせてあげたくなりました。
4人それぞれの男女の気持ちになれる
主人公は4人共でしょうか。稼げなくてもいつまでも夢を追いかけ、同棲している彼女に強気で接してにいながらも、男としてこれでいいのか葛藤するギタリスト。そんな彼を自分の夢は諦めてでも支えていきたい健気なOL。力のある親に引かれたレールの上、約束されたエリート街道を進んでいながらも、心の中ではまだ夢を諦めきれないビジネスマン。同棲している彼ともうまくやっていきたい、でも自分のやりたい仕事も束縛されずにバンバンこなしたいキャリアウーマン。という感じかな?男として稼がなければ!とか、夢を諦めらない!とか、女が家事をするものって決めつけるのは古い!とか、女だから好きな人を支えるのは当たり前!とか...4人4様だけどそれぞれの気持ちが分かるし、一緒に悩みながら自分に置き換えたりしてストーリーに入り込めました。自分だったらどのタイプかな?とか、自分だったらこうするけどな~、なんて考えたり出来て楽しめました。
出てくる登場人物みんな悩んでる
主役の4人も次から次へと問題が起き、常に悩んでいますが、他にも妹、会社の上司、その同棲相手の綺麗な彼女、部下、父親、母親、出てくる登場人物がみんなそれぞれに悩みを抱えています。一話目から最終話までずっと出てくる人が何かしら悩んでいる気がします。なので全体的にさらっと観れる軽快なドラマというより、男とは?女とは?仕事とは?家庭とは?等々、人生における幸せとは?という単純に解決出来ないような問題提起の重いドラマだと感じます。何か解決してもまた悩み始め、エンディングでは一応2カップルの相手が入れ替わった形として納まり、幸せになったように見えますが、まだまだ問題が残っている、なんとなく後味がスッキリしない終わり方、という感想を持ちました。街でばったり会った2カップルが、1人ずつ順番に「メリークリスマス!」と言い合い、一見爽やかな印象を受け、主題歌がここで生きてくるのか~なんて感心したりもしましたが、手放しハッピーエンドではない気がします。「これからどうなって行くのかな~?大丈夫かな~?」と、4人のその後が気になる気持ちが残ります。これからが楽しみな4人というより、なんだか不安が残る4人という終わり方だと思うので、翌年放映されたスペシャルが明るいコメディタッチになったのも、もしかしたら他にもそんな声があったからなのかな?なんて思ってしまいました。個人的にはうらんさん、外見上も個性が強いキャラのようなので、他にもいろんな役ってできるのかな?と気になっていましたが、この後テレビで見かけなかったように思うので、ブレイクしなかったのかな?とちょっと気になりました。
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