天才たちとその世の中 - サトラレの感想

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サトラレ

3.503.50
画力
2.50
ストーリー
4.00
キャラクター
2.00
設定
4.00
演出
3.50
感想数
1
読んだ人
1

天才たちとその世の中

3.53.5
画力
2.5
ストーリー
4.0
キャラクター
2.0
設定
4.0
演出
3.5

目次

簡単なあらすじ 心を読まれる能力

人の心が読まれる能力を持つ人「サトラレ」とその心を読んでしまう人々の人間活劇です。

心を読まれることを知ってしまった「サトラレ」はどういった反応を見せるのか。

「サトラレ」は天才ゆえに政府によって「サトラレ」に心を読まれているということを知られないように行動するようにされている人々との間でのトラブルがなんとも面白い作品となっています。

天才の中の天才が世界を決める?

脳が以上に発達してしまったために人にテレパシーを送るほどの変異を遂げ、その副産物で天才となってしまう「サトラレ」。

まず私はその天才の部分に注目しました。

人間には普段使われていない部分のほうが多いといわれています。

さらにそれを使うことで今の世の中でも超能力を使うことができるなどと言っている脳科学者もいるくらいです。

私個人としては、バイオゲノムの科学が発達し、DNAが90%以上も判明している今天才は作れると思っています。

DNAの完全解析ができた時、人の設計図がわかるわけですから、脳の構造もわかり、もちろん超能力の発現の構造もわかり、さらには天才的な頭の回転や発送の構造も解明することができるわけです。

それの使い方のトレーニング方法が発展していき、人々はみな天才といわれるようになっていく世の中になっていくのではないかと思っています。

天才のあふれる世界。どのような世界になっていくのでしょうか。

天才にも様々な種類があると思います。

発明の天才。政治の天才。サッカーなどスポーツの天才。悪事の天才。戦争の天才。人心掌握の天才などなど。

そのように考えていくと善悪の割合が増減するわけではないので、もしかしたら世界のバランスとしては変わらないのかもしれません。

しかし天才同士の競い合いとなるわけです。競争は激化し、今まで以上に激しいものになるに違いありません。

極論を言うと地球が滅びるまでの時間が短縮される未来になる木がしないでもありません。

また、先ほど考察の中にあった超能力も見捨てることができません。いままで生存競争のなかった超能力者が世の中にはびこることになるのです。

超能力にもいろいろあるかもしれません。

予言の能力。サイコキネシス。発火の能力などなど。

こういった能力者も善悪両サイドにわかれるわけです。世界はさらに競争が激しくなっていくのではないでしょうか。

一方私は天才があふれる世の中で天才しかいない世の中でも優劣があるのではないかと思っています。

つまり、天才の中の天才が表れると考えているということです。そしてその天才の中の天才が世界を決定づけると思っています。

マクロで考えると今の私たちから見た天才が、平凡なひと。つまり凡人となるわけで、天才の中の天才が天才となるわけです。

この真の天才ともいえる人が天才でもない凡人の私からするとどのようなことを及ぼすかわからないので、その真の天才の善悪によって世界は動いていく。そんな気がします。

人の心の機微

ただの凡人の私がこの作品の「サトラレ」のように心を読まれたら、と想像すると戦慄しか覚えません。

単に勉強頑張ろうとか、そろそろ寝ようとかそういったことを読まれるのはどうでもいいのですが、下品なことを読まれるのは勘弁してほしいものです。

私は男性なのですが、やっぱり女性をみると胸部に目が行ったり、そのことについて妄想したりということはもちろんありますし、犯罪的なこと、例えばお金を盗みたいとか店頭にあるものを全部持って帰りたいとかそういったこともばれてしまうと居たたまれません。

作中では読まれることのメリットも記載がありましたが私個人としてはやっぱりオンオフできたらいいなと思います。

出ないと物事の情緒がなくなってしまうからです。

たとえば、俳句など。これは心情をテレパシーで伝えてしまえる能力がはびこってしまうと完全にすたれてしまう文化です。

文字を読み、その文字から情景を想像し感じ入る。そういった情緒が全くなくなりただの映像としてのイメージしかなくなってしまうのです。本当にもったいない。

男女間の心についても同様です。

やっぱり一概に男女の恋愛といっても一概に好きというだけではないはずです。

あの部分が嫌いとかネガティブな部分もあるけれどそれを自分で考えていき認めていき、その結果表情にも出さず、許せる、愛せる、となっていくと思うのです。

それがただ単にこの部分が嫌い、この部分が好きとなってイメージばかりが伝わり、その伝わっていることが相手にわかる時点で自分の中での考察はストップしてしまって、心の機微が単純化してしまうように思えてしまうのです。

だから単純に良い思いや強い意志だけ相手に伝えることができるようになったオンオフのできる「サトラレ」いわゆるテレパシーですね。これができるようになるとより情報もスムーズになった社会にもなりますし、暖かい心遣いを直接感じ入ることができ、社会がより豊かになっていくのではないかと思いました。

全く読みも読まれもしないほうが心の安定にはいいかもしれませんが、私は新たな社会、豊かな社会になるには限定的なサトラレはいいのではないかと思いました。

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