建築様式の歴史とイギリス人の特性 - Vフォー・ヴェンデッタの感想

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建築様式の歴史とイギリス人の特性

4.04.0
映像
5.0
脚本
3.5
キャスト
3.5
音楽
4.5
演出
4.0

目次

ゴシック様式で歴史を語る

ゴシックとはルネサンスの人々が軽蔑の意味を込めて野蛮人「ゴート族」の様式から始まり、ゴシック様式がサン・ドニ聖堂の工事きっかけとして使用されています。

荷重を支持する斜めリブと尖頭アーチの導入によって、中間のウエブをいっそう薄くすることができるようになった。リブはまた、ロマネスクの交差ヴォールト・システムの幾何学の結果として生じるある種の不規則性をも排除した。(西洋の建築―空間の意味と歴史 クリスチャン・ノルヴェルグ=シュルツ 前川道郎訳 株式会社本の友社 1998年7月25日101ページ8行目から14行目)

尖頭アーチは尖りを鋭くしたり、鈍くしたりすることができ、その建築に合うような変形が可能でした。ゴシックの空間は尖頭アーチだけではありません。斜めリブの活躍を見ることができます。それはゴシックの空間を分割し、全体的なイメージを統合させているとう役割を持っています。このような空間演出は政治と文化中心地として栄えた結果として、建設活動が活発化したことが要因になっていると私は考えています。キリスト教の拡大が、ここに神が存在しているかのような空間を創造したともとれると思います。

イギリス人の特性を知る

イギリスといえば、エリザベス女王や現在首相をやっているテリーザ・メイの女性主義的、フェミニズム的と、とれるような社会であると感じられます。しかしながら、もともとは帝国主義であり、植民地を徹底的に増やしいきました。バラ戦争、アルマダの海戦、百年戦争、これらは世界史の中でとても有名ですが、どれもイギリスが関わっている戦争です。しかも、どれもイギリスが支配を主張する戦争です。戦争の歴史からも、自分の国に対しての意識を強く持ち、攻撃してくるものは容赦しないという精神も持ち合わせていることが理解できます。ただ、冒頭でも述べた通り、ヴィクトリア女王時代から女性中心の政治の印象が強くでており、日本の男尊女卑であった時代とは逆であったといえます。特にレディファーストという言葉がある通り、女性の権利は強く保証されていて、男性は女性に優しくするという精神が根付いています。男性と女性のある意味権利の主張の衝突ともいえるような時代、とくにヴィクトリア女王時代、でも産業革命をおこし、当時の世界の中心を行っていたというのは事実です。

建築と人々の革命

今までは建築とイギリス人の特性を語ってきましたが、どのように関係しているのでしょうか。私は宗教とイギリス人の特性が交わっていたと思います。宗教というのは建築物と深くかかわっており、建築物がキリスト教の崇高性を出しているといっていいと思います。教会の中で祈ることで、人々の信仰は深まり、精神が根付いていきます。歴史を見ても、宗教戦争というのはたくさん起こっており、宗教が人々と結びついていることは明らかであり、それが人々の心に影響を与えます。イヴィーが行ったこと、Vが行なったことは人々の精神を掻き立て、革命へと動かしました。

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