赤毛のアンが最高に楽しめました
小説を映像にすると、得てしてがっかりすることが多い。
例えば最近では「3月のライオン」かな。まあ、キャストはよかったのにストーリーが…。残念。
しかし、この映画は違った。事前に俳優の知識なしに観ましたが、最初こそちょっとの違和感があり、ソワソワしましたが、その内にすっかりストーリーに感情移入してしまいました。
映画を魅力的にしている一つは
プリンスエドワード島の自然の美
まるで、絵画のような、写真集でみる自然。行ってみたい。
いつか死ぬまでに行きたいものです。主人に連れてってといいたいが、予算も時間も無いことで、映画を観ることで、行ったつもりになるしかないです。
音楽が心に残る
音楽だけをCD で聞いても充分に満たされるほどのメロディ。もちろん、即購入して30年経った今も何度も聞き返して楽しんでます。外国映画は挿入の音楽も本当にこだわってるなあと感心します。もちろん、日本映画にもメロディを聞けば判る映画は沢山のあります。まあ、映画と音楽は必ず切っても切れないものですよね。
似てる?似てない?
私は"窓際のトットチャン"を読んだ当時、赤毛のアンとトットチャンは似た者同士ではないかと思いました。
突拍子もないことをやってみせる。興味を持ったらとことん貫く。ちよっと似てるかな…。似てない?
思い込み?まあ、個人の感想として聞き流して欲しいです。
主人公のキャスト
最初、違和感があり、ソワソワしたと書きましたが、何故か?
小説を読んだイメージとしては、もっと少女を思い描いていたからです。
でも、ミーガンフォローズはちょっと自分のアンのイメージよりも大人びて見えたんです。
でも、すぐにそれは違う、彼女はアンそのものだと思え、自分のアンのイメージはアン=ミーガンとなったのです。
今でもアンの顔はミーガンの顔のまま。印象がとても深く刻まれています。
ギルバードのイメージも、もっと細面で背が高く、ちょっと少年の頃の彼はやんちゃなところを持ち合わせた…そんなイメージを持ってました。ジョナサン・クロンビーはちょっとゴツく感じたので、あれ?と最初は思いました。が、これもすぐにストーリーの流れの中で気にならなくなりました。
マリラとマシューの配役はもう、適任!最高!マシューのちょっとおずおずとしたあの上目遣いの目。大好きになりましたね。この作品でコリーン・デューハーストとリチャード・ファーンズワースを覚えました。過去に観たことのある映画に出てたことが後でわかり、そーかそーか!あの映画で実は観たことがあったのかと驚きました。
赤毛のアンの時代の洋服
1900年くらいの時代がアンの時代ですよね。あの頃の洋服は、モスリンの素材やギンガムの柄の服が出て来ます。アンの服はあの頃、それでも貧しいため粗末な服を最初は着ています。グリーンゲイプルズへ来てからも、マリラがとても厳しかったので、ちょっと堅苦しい服です。でも、それでも映画でみる服は日本人の私たちから見れば、今でもお洒落な可愛い女の子の憧れのスタイルの服なんですよね。重ね着で今でもナチュラルな服として今でも定番のオシャレ服です。
16歳は大人
アンの時代では16歳は大人の仲間入り。女の子は髪を徹子さんのお団子ヘアみたいにするのが大人の女の姿みたいに話してます。
教師にもなったりとちょっとビックリ。
子供が子供に教えてるような感じですが、これが当たり前の時代だったんですよね。
日本も考えたら16歳には結婚して子供を産んだりとしていた頃もあったので、その時代その時代のあり方は色々ですね。
アンは主人公の定番の元祖
アンはお喋りである。妄想が激しい。こだわりがありすぎる。女の子同士の結束を重んじる。世間話が大好き。背伸びしたがる。頭がいいけど鼻にかけたりしない。おっちょこちょい。男の子にも立ち向かう。
まあ、挙げれば諸々ありますが、アンはいわゆる主人公になる女の子のよくある定番の元祖。
マンガや映画、ドラマの主人公の女の子の定番は、必ずアンの性格を持ち合わせている。
つまりは沢山のアンが姿形を変えて、色んなドラマやマンガ、映画に登場しているのである。
キャンディキャンディというマンガは赤毛のアンが根本にキャスト設定に置かれていると思う。孤児院育ちのところや賢く美人過ぎず、お転婆なところ。まあ、全部が全部ではないけれど、孤児院というのは赤毛のアンを意識していたと思う。
心に残ったセリフ
映画の中で心に残ったセリフといえば「明日はまだ失敗のない新しい日」。これは、辛いことがあったときに思いだすと気持ちを切り換えるきっかけになつたなあ。
素晴らしい言葉だとおもいます。
他にも「1ダースの男の子よりアン一人がいい」というセリフ。マシューがアンに精一杯の思いを言葉にした素晴らしいセリフだと思います。泣いたなあ。
「幸運な間違いが起きたものだ」とマシューがアンに出会えたことを感謝するセリフ。
マシユーは最初からアンを気に入っていました。
マリラが男の子じゃないとアンを帰そうとしますが、アンを欲しいという人を見て、可哀想になり、結局そのまま引き取ることにします。
マリラが気持ちを変えてくれてホントによかったです。マシューは自分の人生にアンと出会えたことを最高の幸運だと心から感謝していました。
赤毛のアンは笑いもユーモアも感動も悲しさも歯がゆさも全ての要素がてんこ盛りに盛り込まれてます。何度も見直して、音楽もスマホやパソコンにも入れてます。
まるでバイブルのような存在です。
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