爽やかな青春ドラマ - ナツメキッ!!の感想

よさこいがメイン

よさこいって言ったら高知もそうですけど北海道もですからね！道産子からしたらそのよさこいを舞台にした漫画ってなったら読まないわけにはいかないですよ。しかも絵がすごいキレイだと思いましたね。よさこいの衣装がすごい華やかっていうか細かい模様まで鮮やかに描かれているので、表紙を見て思わず買っちゃいました。いわゆるジャケ買いってやつですね(笑)でもそれが正解でした。よさこいを通してナツメたちが成長していく様子が描かれているのが青春って感じでよかったです。やっぱりよさこいって人と人を繋げる力があるんだなって再確認しましたね。よさこいに目をつけた作者さんは正しいと思いますよ。ほかのどんなスポーツとかよりもよさこいが一番自然と人と繋がれますからね。ナツメにとっても運命的な出会いだったと思います。見れば見るほどよさこいがやりたくなっちゃいましたね。よく学校とかのお遊戯とかパフォーマンスで踊っていたのでその頃を思い出したりもしてました。いい運動にもなるんですよね。体全体を動かすからダイエットにもいいし(笑)それに今までの漫画でよさこいをメインにした漫画ってなかったから斬新だなとも思いましたしね。それによさこいの全国大会とかしっかりと本格的に描かれていたので、しっかり研究されているなーって感心しちゃいました。やっぱりこういうものを題材にするだけあって抜け目がないなって思いましたね。漫画家さんのすごいところってこういうところだと思うんです。中途半端なまま世に出しちゃったらいろんなところからクレームきちゃいますからね。そういうところも考えながらやるのは難しいと思います。こういうところが尊敬しちゃいますよね。よさこいの魅力が満載で読みば読むほどよさこいの魅力にとりつかれちゃうんじゃないかって思うくらいドはまりしちゃいますね。しかも一回読むよりも何度も読むことでより魅力が伝わってくるというか、そういうところも計算されているのだとしたらちょっと末恐ろしささえ感じちゃいますね。

恋模様が盛りだくさん

色んなところで恋の様子が描かれてましたねー。ナツメと結大、栄人、立夏の四角関係が何よりもドラマを生みましたね。四人ともそれぞれ想う人となかなか結ばれないっていうもどかしいところがみていてすごい歯がゆかったです。特に結大はなんていうか恋そのものに無頓着というか。よさこい馬鹿だからしょうがないんでしょうけど、それにしたってナツメと立夏の2人の気持ちを考えたら2人ともやっかいな人を好きになったなって同情すらしちゃいますよ。立夏なんて結構わかりやすくアタックしてたと思うんですけどね。それでも気づかない結大・・・。もはや鈍いとかのレベルではないですね。ここまで気づかないとなると逆に腹が立っちゃいますね(笑)でもナツメもナツメだと思うんです。結大のことが気になっていたと思うんですけど、栄人と付き合っちゃうんですもん。栄人は純粋にナツメのことが好きなだけなのに。でも栄人はナツメみたいなタイプが好きなんですね。なんていうか見た目からしてもクールな感じが漂っているからどちらかというと立夏みたいなタイプかなーとか思ってたんですけど、逆に自分にはない明るさを持っているからこそ惹かれたんでしょうかね。でも結果ナツメが結大のことが好きだって気づいた時に潔く身を引いた栄人は男らしいなと思いましたね。自分の好きな子が親友と結ばれることを祝福できる心の広さは好感が持てました。結大もきっと最初からナツメのことが気になってたんじゃないでしょうかね。だからナツメをよさこいに誘ったんだと思います。潜在的に惹かれるものがあったんでしょう。ただ恋愛に関して初心者に近いから気付くまでに時間がかかったんでしょうね。でも栄人に対して明らかに嫉妬している感じがあったのはちょっと可愛いなと思いました。それにナツメのことを他の女の子よりも特別扱いしている感じはありありと出てましたからね。誰がどう見ても分かると思うんですけど。きっと栄人も立夏も分かっていたと思います。だからこそ立夏はナツメに対して余計きつく当たっていたんですね。

よさこいと恋愛の組み合わせ

これを読んでいて思ったのは前半のよさこいを前面に出してくる感じと後半の恋愛をメインにしてきたところがすごい怒涛だなと思いましたね。なんか、最初は青春漫画をメインにしているんじゃないかって思うくらいよさこいのことが描かれていた気がするんですよ。ナツメがよさこいにハマるまでがっつり。だから恋愛とかそういう描写があんまりなかったんですけど、なつめが本格的によさこいを始めたあたりから徐々に恋愛描写が増えてきて後半にいたっては色んな恋愛の様子が繰り広げられていて盛りだくさん過ぎて詰め込んだなーっていうのが正直な感想ですね。印象としては後半に慌てて少女漫画感を出してきたっていう感じですかね。そこがちょっとバランスとれてなかったかなーって思ったところですね。でもバランスは抜きにしてもどっちも同じくらいの割合だったのは良かったと思います。よさこいをメインにしたらそれこそ青春漫画になっちゃうし、かといって恋愛をメインにしたら中途半端なよさこい漫画になっちゃうし。だからこれくらいがちょうどいい感じに収まってよかったと思います。

というかよさこいやっていると恋愛っておのずと生まれると思うんですよね。いろんな世代の人たちと一緒にやりますからね。その中からカップルとかが誕生しても何ら不思議ではないと思いますからね。ただよさこいって見ていると女の人の方が多い気がするんですよね。男の人もいますけど、割合的には少ない方なんじゃないかなって。だから余計に恋愛に発展させるのが難しいところもあったのかなーって思ったりもして。だからこそこのバランスをどうとるか作者さんは試されていたんじゃないでしょうか。でも私的にはちょうど良かったので、文句なしでいい作品だと言えますね。

番外編もよかった！

番外編の結大のくだりも好きでしたねー。ナツメにもらったお菓子を家族に食べられちゃって激怒した後の結大の反応の可愛さったらなかったですね。自分で怒っておきながら照れちゃうんですもん。もう好きだって言ってるようなもんですよ。こういう番外編も見逃せないのが少女漫画のいいところなんですよね。結大の家族もからかいがいがあると思いますよー。なんせ今まで恋のこの字もなかった結大の初めてと言っていいくらいの恋愛事情ですからね。そりゃもう私だったらいじりまくりますよ(笑)

でも結大はよさこいとかに関しては男気満載だけど、恋愛に対してはどっちかっていうとへたれ感が強いからナツメも大変だと思いますよ。いざという時にチキンになっちゃいそうで、疑わしいですよ。

まぁ、その時はナツメが引っ張っていくんでしょうけどね。意外とそういうところはナツメの方が強そうな気がします。きっと結大は尻に敷かれるタイプでしょうね。でも本人はそれでも文句とか言わなそうです。むしろそっちの方がありがたいとすら思うんじゃないでしょうか(笑)自分はそういう面に疎いっていうのが分かっているんだと思います。いくらなんでもこれだけいろんな出来事を通したら嫌でも自覚すると思うので。これでも気づかなかったらもう恋愛面に関しては結大に期待しない方がいいかもしれないですね(笑)