色々ぶっ飛んでいる作品
設定から少女漫画感がすごい
原作が少女漫画だからっていうのがあるからなんでしょうけど、ものすごく全体的にその感じが漂ってましたね。なんていうかここまで忠実に再現するかってくらいのクオリティだった気がします。色々突っ込みたいところはありましたけどそこはあえて触れずに・・・(笑)一番最初からご両親がいないっていうところから始まってましたけど、仲本家の人たちがほんといいキャラしてるんですよ。特にお姉ちゃんのキャラは強烈でしたね(笑)なんていうか下手したらヒロインのメイよりも目立っていた気がします。あんなに盲目的に理人に恋できるってある意味才能だと思いますね。っていうかもはや自分と両想いなんじゃないかっていう錯覚すら起こしていそうな勢いがあったような・・・。まぁ、分からないでもないですよ?なんせイケメンですからね。逆に夏美は剣人のことが好きな感じだったけど剣人がメイのことが好きだっていうのを知っていたから密かに思いを寄せるだけに留めていたんでしょう。なんかこういうところも少女漫画って感じがしますよね。三角関係的な感じがどこかで起こっているこのむず痒い感じが何とも言えなくて好きなんですよね。ただドラマにするにあたって色々設定が変わっていたので、世界観は忠実に再現されてましたけど、ちょっと別物としてみた方がいいかなっていうのが正直な感想ですね。
詩織が怖い
ただただ詩織が怖かったですね。山田優さんが演じているから余計だったのかも・・・(汗)何ていうか気迫がただならぬ感じというか、まず目力が半端じゃないんですよね。だから物凄い威圧感を感じるというか、役にはまりすぎていてほんと恐怖しかなかったです。忍という有能な執事がいながらも理人に執着しているあたりもちょっと怖いなっていう感じはありましたけど、それは執事に抱く以上の感情があったからより執着していたんですね。だからその理人が忠誠を誓っているメイに対して嫉妬していたんでしょう。それにきっと理人がそれ以上の感情をメイに持っているということに誰よりも先に感じ取っていたんだと思います。だからこそより焦りを感じていたんじゃないでしょうか。理人が自分のもとからどんどん離れていくことが寂しくて許せなくて・・・だから私的にちょっと忍がかわいそうな感じがしましたけどね。あんなに詩織に尽くしているのに詩織は自分ではなく理人を求め続けているんですから・・・。それでも詩織のためにと必死になっている忍が健気だなと思いましたね。
執事の形は様々だと感じた
執事だからってただ忠誠を誓って常に主人の横に控えているだけがすべてじゃないんだなっていうのがよくわかりましたね。それぞれが思い描く執事像って違うんだなって思いました。王道の執事はやっぱり理人や忍みたいなタイプのことをいうんでしょうけど、他の執事キャラ達の形も悪くないなと思いましたね。特に異彩を放っていたのは不二子と根津の2人ですね。私的にこの2人はもはや主従関係を逸脱していると思います。不二子は間違いなく根津のことを執事としてではなく男としてみてるっていうことがよくわかります。でも根津は大人だから自分のことをどこかで子ども扱いしているのが許せないから大人ぶっているんでしょうね。根津もそんな不二子に気付いていないわけではないと思います。むしろ根津も不二子に対して特別な想いを抱いているんだと思います。普段はまるでホストか!って突っ込みたくなるくらい軽い感じで不二子と接しているけど、どこかでブレーキをかけている感じがしましたね。いくら根津でも主従関係っていうところはやっぱり気にするところなんでしょう。あと一歩っていうところで思いとどまっちゃうんですよね。でもこの2人はそれがうまい具合にバランスが取れているんじゃないですかね。どんな形であれそばにいられるならいいと思っているんじゃないでしょうか。
みるくと大門はなんていうか微笑ましいですね。特に大門に抱っこされているみるくが可愛いのなんのって!まぁ、頭脳とかそういう面はちょっと可愛くないんですけど。でも大門が自分のことを名前で呼んでくれたことが嬉しくて彼を誰よりも大切に想っていてまるで家族っていうか兄妹みたいな二人がほんと微笑ましくて好きですね。この2人はほんとベストパートナーだと思います。主従関係っていうよりは兄妹っていう言葉がしっくりきますね。兄妹といえば多美と神田もそんな感じがしますね。元々二人とも施設育ちだからっていうのもあるからなんでしょうけど、息がぴったりっていうかこの2人も主従関係って感じではないですね。多美も元々お嬢様育ちってわけでもないですし。ただ詩織のために学園にいるようなものですから。そう考えると逆に多美の詩織に対する忠誠心が執事並みなんじゃないかって思いますね。というか基本的にメイちゃんの執事に出てくる人たちってお互いに主従以上の感情を持っているんじゃないかって思うんですよ。みんなリア充に見えちゃってちょっと嫉妬しちゃいましたね。
理人と剣人のメイへの気持ち
この2人は兄弟そろって同じ子を好きになるっていうパターンですからね。でも同じ時間を過ごした長さからいけば剣人の方がメイを好きな時間は長いと思いますね。ずっと好きなくせにいじわるして。好きな子ほどいじめちゃうっていうまさにあれですね。メイもそういうところ鈍感だから全然気づかないし、だから剣人が想いを伝えてきた時のメイの戸惑いは分からないでもないですね。メイも誰かを好きになるっていうことをしたことがなかったから理人を好きになることで剣人が今までどんな思いをしてきたのかがよくわかったと思います。だからこそ剣人の気持ちに真正面から誠実に向き合うことができたんでしょう。理人も理人でメイが初恋の相手になるんですかね。メイのことを好きだって気づいてからの葛藤の様子を水嶋さんがうまく演じてくれたのですごい切なさが伝わってきました。自分は執事でそれ以上の感情を持っちゃいけないって自分に言い聞かせている感じがものすごく切なくて泣きそうになりました。そんなときに剣人に背中を押されたようなものじゃないですかね。好きならそんな理屈なんか関係ないっていう剣人の考えに感化されたところはあると思います。それからの理人は吹っ切れた感が半端じゃなかったですね。戸惑いとかもありましたけど、なんていうか今までの理人にはなかった積極性があったような気がします。最後のキスシーンもなかなか良かったですね。最後にぜーんぶ理人に持っていかれた感がありましたけど。執事として徹してきた理人からは想像もできない行動でしたからね。メイに仕えたことで理人も人間らしくなったってことですね。しかもそのあとのオチもよかったです。特に理人の動揺の隠し方が明らかにおかしい(笑)何時もクールで何でもそつなくこなす理人があんな風になることなんてまずないですからね。それで何もなかったっていう方が難しい話ですよ(笑)
っていうかなんだかんだ言って最後はみんな仲良くなって終わりましたね。多美も今まで通り学園に残っていたし。メイのおかげでクラスの雰囲気も以前とは違って和気あいあいとしたいい雰囲気になりましたしね。やっぱりいくらお嬢様で育ちが良くても高校生ですからね。年相応のはしゃぎ具合も見せてくれないと物足りないってものですよ。若干高校生じゃない子もいますけどね?でも終わり方もすっきりしてよかったと思います。
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