新キャラ・サブキャラの魅力 - ひだまりスケッチ×☆☆☆[ほしみっつ]の感想

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ひだまりスケッチ×☆☆☆[ほしみっつ]

4.504.50
映像
4.50
ストーリー
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キャラクター
5.00
声優
5.00
音楽
4.50
感想数
1
観た人
1

新キャラ・サブキャラの魅力

4.54.5
映像
4.5
ストーリー
5.0
キャラクター
5.0
声優
5.0
音楽
4.5

目次

ひだまり荘3年ぶり満員に

主人公ゆのが2年生に進級。下級生が2人ひだまり荘に入居して新しい生活がスタートするシリーズ。これによってひだまり荘は3年ぶりに6室が満室状態となり、ホクホク顔の大家の姿も見られた。まずは、新入居者二人について入居前にあったであろう人もんちゃくを考えてみる。

ひだまり初のパソコン少女乃莉

彼女の入居を契機にインターネット回線が引かれたひだまり荘。入居の交渉の席上、乃莉自らがネット回線が引かれていることが条件だと主張したに違いない。できれば満室にしたいし大家が、時代の流れでインターネット回線を引いておくことは今後の入居者を募るうえでも有利に働くだろうと考えても不思議ではなかろう。かくしてひだまり荘にはインターネット回線が引かれることとなり、無事に乃莉の入居が決まったものの、回線を利用する者は他には現れなかった。乃莉の魅力は何と言ってもなずなに優しいところ。言葉がキツいのが玉にきずだが、その言葉は深い優しさから出てくるものなのである。また、関西人ということで考えるより口に出すタイプのようで、どんな人にも一言多いのが彼女の短所であり、逆にそれが魅力になっていると思う。そして宮子に次ぐムードメーカーでもある。さらに、コンピュータ少女らしく、ネット環境からの視点でものを言ったり、辞書より電子辞書が良いととうようなデジタルな考えを持ち、それが彼女の言動の端々に現れるところが面白く、ストーリーの奥行きが広がった感じを受ける。

ひだまり初の普通科生徒なずな

入学式の日に発覚してかなりの騒ぎになった普通科騒動。初の普通科の住人というのは、ひだまり荘としてはそのくらいインパクトがある出来事であった。普通科ならば巷にたくさんある。わざわざ下宿してまでやまぶき高校の普通科に通う人はいない。だから今までは普通科の住人など存在するわけがなかった。それ故に普通科の住人を住まわせるためにはかなりの状況設定が必要であり、実際なずなも、当初は他の普通科生と同様自宅からの通学を予定していたが、父の転勤が決まってしまい、母がついていくことにしたことからなずなの下宿が決まってしまった。母は即決に近かったのだろうが、なずなを説得するのに相当な時間がかかったことは容易に推測できる。何せ今までそういうことをしたことがなく、高校進学にあたっても親から離れて暮らすということは全く考えていなかったはずである。かなり泣き付かれたのではないだろうか。それでも意志が固い母に、ついになずなが折れてしまったということではないだろうか。やや無理がある展開ではあったが、普通科の住人の登場によってストーリーの幅は確実に広がった。普通科であることそのものが彼女の魅力と言えよう。今までは美術科の人間しかおらず、常に美術科の生徒としての視点で物事が見られて進行していたが、普通科の視点が加わったためである。なずなの視点はある意味我々の視点であって、納得させられることもある。一番いい例がひだまり荘の面々で美術館に行ったときである。「骨折」とか「つるつる」とか、美術に関わらない一般人の視点で考るとそうなるだろうな、という感覚が入ってきて新鮮であった。そして、なずながいたからこそ、そのあとの「美術って身近なものなんだ」というエピソードにつながり、作品の奥が深まったという印象になった。また、なずなの男関係のエピソードもあり、それまでは男の“お”の字もなかったひだまり荘で恋話になったのも彼女が入ってきたからであろう。なずなの魅力、もう一つ挙げるなら、おっとりした性格だろう。作中でも指摘されたように守ってあげたい衝動に駆られる。さらに、意外と頑張り屋さんであり、料理も努力の末少しずつできるようになってきた。

素直になれない沙英のファン夏目

最後に第1期から登場しており、だんだんと出番が増えてきているサブキャラの夏目を見ていく。入学式の日に沙英に助けてもらったことで沙英のことが気になるようになり、沙英の書く小説のファンでもあることから、沙英への思いがかなり強くなってしまった隣クラスの女の子である。夏目が登場する場面は少ないものの、ひだまり荘レギュラーキャラだけで展開されるエピソードの裏で夏目も当然普通に過ごしているわけで、そこでの夏目の様子を想像するのも面白い。この第3シリーズでは、夏目の友達も現れ、その友達からも沙英との仲を応援されているシーンが見受けられる。夏目が登場しないエピソードの裏で、友達に応援してもらい、沙英のところに行こうか葛藤する夏目の姿、行こうとしたがもう少しのところで断念してしまう姿が容易に想像できる。それを乗り越えて無事に沙英のところに来られたエピソードだけが本編で扱われていると考えると、夏目がとってもかわいく思えてくる。沙英に会って話すときに真っ赤になるところが魅力である。照れ隠しで怒ってみせるのもお決まりで、沙英本人だけが『なぜ怒っているの』と夏目の本心に気付いていないところがまた面白い。

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