政治家から引退するとき - マーガレット・サッチャー　鉄の女の涙の感想

衝撃的！

最初から衝撃的なはじまりかたでした！だって夫婦仲良く糧食をとっているかと思ったらじつは認知症の症状で妄想だったなんて。スーツを選んでいる姿がとても切なかったです。この方がまさかマーガレット・サッチャーなんて思ってもみませんでした。もっとキリッとした女性のイメージがあったので。昔の若い頃の自分と重なって物語が進んでいくのがなんともいえませんでした。首相ではもうないことをわかっていないのもなんだか悲しかったです。検診では夫が亡くなったことはちゃんとわかっているようでしたから、余計に。あれだけ強かった女性でもこうなってしまうのは見ていて胸が苦しかったですね。老いには勝てないとはいえ衝撃的でした。映画の中でどんなに辛いことがっても泣かなかった彼女が整理をしながら泣いている姿はとても切なかったです。自分のいろんな気持ちも整理できたのでしょうね。あれだけお茶碗を洗うだけの生活はしないと言っていた彼女が洗い物をする姿。それはようやく政治家としてきちんと引退できたという心の表れではないでしょうか。

努力の人

それだけ政治や国を思う力が強いお方なのだということがわかりました。政治家になったことで子供との時間がとれなくなったこと、そしてまだ女性議員が少なったことから大変な偏見を持たれていたことも。そして家族と過ごす時間も政治に身を捧げるあまりに犠牲に。でも首相になるために発声練習をしていたとは！確かに話し方ってとても大事ですよね。同じ内容を喋ったとしても説得力の違いって話し方にでますから。こういうのをみると本当に努力の人だなって感心しましたね。若い頃は議会の端にいた女性が努力で真ん中に座り写真に残るってすごいことだと思います。若い頃と比べると首相になってからのマーガレットさんはとても声に落ち着きがあります。自然とできるよう身につくまで努力した証拠ですね。

芯が強い

自分がこうするって決めたことに対してまっすぐ向かう強い人なんだなって思いましたね。だからこそ幻覚や幻聴がみえてしまうことを自覚してしまうときはがゆかったんでしょうね。首相になったことで何かあれば叩かれる存在になってしまったけど、それでもちゃんと立っていられる姿はとてもかっこよくまさに鉄の女って感じでした。こうやって映画で歴史を振り返ってみると、本当にすごい時代だったなっと。そして戦死したご遺族に手紙を書くところは彼女の人柄がよくでていました。若い頃は野次られていた議会で堂々と演説している姿はまさに私が知るマーガレット・サッチャーそのものでした。