ケチも夢のある倹約家
「ひゃくえん!」というから何かと思いました。
恐ろしく色が鮮やかできれいな表紙のデジタル着色風?超もえロリのキャライラストからしたら100円1コインプロゲーマーか何かのストーリーなのかなあと思っていました。しかも連載雑誌が少年ガンガンのONLINE版ですのでもうそれは確定であろうと。しかしながら予想とは遙かに違っておりました。百(もも)と円(まどか)という二人の女子高校生美少女が安アパートでルームシェアしながら節約をしながらお金を貯めていくという何ともつつましいやら日常めいたお話だったので仰天してしまいました。節約生活なんて結構苦しい辛いものだと思うのですが、ももちゃんが巨乳とかすごく夢のある設定まで含まれていましたのでこれなら辛くないぞ、と思ってしまいました。
もうかってまっかーとかいう挨拶がとっても似合う
このマンガのおかげさまでこの大阪商品の名台詞なんかがやたらとおしゃれに聞こえてしまいます。何というエフェクトでしょうかねえ。あとこのマンガ読んだ後って物価とか生活費とかについて深く考えることが妙な具合にすごく前向きな行為に思えてくるんですよね。ももちゃんは乗り物免許の為、まどかちゃんはドイツのおじいちゃんに会うため、とか二人のヒロインの貯金目的や目標貯金額の金銭対比なども作品の面白さに拍車をかけていますよねー。しかし野菜の価格が高騰することとかがマンガの出だしになれるとは思わなかったです。すごい所帯じみた事ばっかりなのにそれらをサラリとストーリーにしてしまう技量や画力が儲けものでしたね。これなら辛くないぞ。
自家栽培とかやりはじめる始末
最初から作り始めると逆に結構お金かかるっていう結末でしたが世の中うまく専門家によって回されてるんだなあと改めて農家や専門家に感謝しました。大体農作物は出来上がるまでの期間がとても長い長い…なのでへとへとになって永眠しそうな彼女らの姿もすごくかわいく描かれていました。うまい。あと、飯屋に入る前とかのごたごたぶり。ここのチャーハンは冷凍もの使ってるとかすごい物価と物品の価値やらの妥当性とかにまで目を付け始めたりして、いくら節約しようとしても普段あまり考えつかないこととかいっぱい出てくるので意外と勉強になりました。ついにはお金を貯める一番の方法は”働く”ということに行き着きバイトについての試行錯誤なんかも面白かったです。あとバイト風景もバタバタで辛く描かれてないから働くこと自体がいつもマンガネタになるんですねって思いました。
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