手塚治虫の描いた少女アニメ
男の子と女の子が1人の人間の中に同居しているストーリーは本作が一番のはしり?
王位継承者が男の子である必要があるのでこっそり王子として育てた、そしていたずらな妖精に男の子の心を飲まされもしたお姫様、という追い打ちかけるようなダブル設定で男の子化した女の子のお話。あまりにも有名で知らない、聞いたことがないという人は自分のまわりでは誰もいないのです。オープニングテーマが歌のないオーケストラ楽曲で今の時代からすると音から絵から構成からと全て斬新、新鮮でゴージャスです。この楽曲の良さにもはまったのですがキャラクターのコスチュームなんて良く見るとものすごいレベルが高いなと思います。手塚治虫巨匠大先生独特のシンプル線で数百倍魅せる不思議な画法で、彼のデザインセンスが存分に楽しめます。でも真似して同じ様に描こうとするとすんごい難しいんですよね。手塚治虫流デザインで描かれた一、二位争う美少女です。
音響さえも独特
リボンの騎士で使用されているサウンドエフェクトもちょっと今のアニメーションとは違ってますよね。打楽器がドタバタを演出したりとかってミュージカル映画みたいでちょっといい感じなんですよ。口笛吹いたみたいな効果とか結構出てきたりして風が吹くかのようなこの作品独特の調子が、そしてやたらに動くキャラクターが好きです。あと、今のアニメと違った録音環境なのでしょうかね、音質がレコードっぽいやわらかい感じで今みたいなリアルサウンドじゃないので逆にファンタジーという感じで楽しいです。
声優も魅力的
太田淑子さんって確かこの頃からご活躍されていたベテラン中のベテラン声優ですがこの「リボンの騎士」TVアニメ版放映当時は30歳前後くらいだったみたいなのに何だか本物の子供が演じている感じがして初代鉄腕アトムの声優さんの清水マリさんも本物の男の子みたいな声なのでこの頃の声優さんって演じ方も少し違うみたいですし声の作り方が違うのでしょうか?と思ってしまいました。どちらも手塚治虫アニメにぴったりです。あとアトムもサファイアも住民票が実際に発行されたとか聞いたのですが人間同等の価値なのかとびっくり。確かに今の小学生よりこの世に長く滞在してるし有名ですしね。奇妙な感じですが。あとこの作品は情操教育にそんな悪くない気がしますが、どうでしょうか。いっそのこと学校の教科書で取り上げて色々考えてもいいのかなって気がしますよ。だって素直な作り方されてますし。
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