掴みどころのない主人公が魅力的 - BPS バトルプログラマーシラセの感想

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BPS バトルプログラマーシラセ

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掴みどころのない主人公が魅力的

5.05.0
映像
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ストーリー
5.0
キャラクター
5.0
声優
5.0
音楽
5.0

目次

最大の魅力は主人公の存在でしょう

主人公シラセの存在は、雲のような掴みどころのないキャラクター性だといえます。そして、金銭で動くことがない部分も魅力的に映るのだと思います。あくまで、自分の考えに基づいて行動しており、その部分が揺らぐことがありません。

観る側にとって、シラセのその性質が印象に残ります。

きっと、金銭で動くキャラクターであるのなら、そこまで魅力的な存在に映らないのではないでしょうか。自分自身の趣味・嗜好を徹底して貫く姿勢が何より魅力的なのだと思います。

また、メインヒロインである天野 美紗緒(あまの みさお)に対しての愛情も深いもので、その事実自体が、シラセ自身の人間性を象徴しているのだと思います。メインヒロインが小学生という設定にも驚かされます。異性に対して、積極的にコミュニケーションをとれない存在として描かれているのが、美紗緒という存在です。しかし、主人公のシラセに対してだけは、心を開いて、積極的にコミュニケーションをとっていることが印象的です。

きっと、主人公のシラセと美紗緒は、似たもの同士という側面もあるのだと思います。

他者に対しては、口数が少ない点は類似しています。また、個人としての能力が高い点も似ている印象を持ちます。さらに、奥手であり、自分の本心を明かせない部分も同じです。

似たもの同士で、お互いにそれに気付かずに惹かれ合っている関係なのだと思えます。

しかし、ヒロインである美紗緒が、主人公シラセを魅力的に映す存在として機能している点は間違いないと思います。主人公、シラセの人間性の根幹部分を描く場面では、美紗緒が欠かせない存在になっているように思います。

しかし、プログラミングという点では他者の追随を許さない能力を有しているのに、他の点では宙ぶらりで、中途半端な印象が拭えないのが面白いです。

理想や目標・夢がない、典型的なダメ人間として描かれている点は拭えないです。金銭で動かないことは、シラセ自身の魅力となっていますが、金銭に対して無頓着すぎるのは否めないのではないでしょうか。ヒロインの美紗緒は、能力が高くても、全般的なことをこなせる印象があります。勉強や家事、習い事まで幅広い分野ができる万能型といえます。美紗緒に似ている印象をもつ主人公シラセですが、優れた能力の在り方については、違うものだと考えられます。主人公シラセは基本的にダメ人間ですが、プログラミングにおいてだけは優れた一点集中型です。

シラセと美紗緒は似たもの同士の印象ですが、その点においては決定的に違う部分だと考えられます。

 

美紗緒の恋心

美紗緒の恋心を、意図的に分かりやすく描かれており、ほのぼのとした気持ちにさせてくれます。

わざわざ水着姿やチアリーダー姿をシラセに見せにいく場面は、それを表しているのではないでしょうか。そして、水着姿においては、林間学校に行く為としておきながら、自宅で私服に着替えている場面がありました。わざわざ、シラセに水着姿を見せるために、水着に着替え、シラセの自宅に行っているのです。

水着姿で喜んでくれるシラセが見たかったのか、単純にいつもと違う自分の姿を見せたかったのか、分からない部分です。しかし、その為だけに、わざわざシラセの元に出向いている行動は、美紗緒の恋心の表れなのだと受け取れます。

また、シラセが他の女性に見惚れていると、美紗緒は明らかに複雑な表情をみせています。あと10年、この気持ちが続けば、結婚することも考えられるような気がしてきます。

同じ世代の川原 丈(かわはら じょう)という存在もあり、美紗緒の気持ちも揺れるものがありそうです。

きっと、美紗緒はシラセに対し、恋心を抱いていながら、自分自身の気持ちには気付いていないです。その部分を表しているのが、中等部の先輩である丈の存在なのだと考えられます。

 

幅広い変態要素

オタク文化の中で、幅広い変態要素を押さえられたアニメ作品だと思います。

ただ、お色気要素としてではなく、お笑い要素としてウケ狙いの要素を打ち出しています。

まずは、ヒロインである美紗緒の存在は、ロリコンそのものを象徴しています。あくまで、笑い要素としてですが、明らかに性的な描写をしていますので、ロリコンを意図しているものに間違いないでしょう。そして、美紗緒が水着姿やチアリーダー姿になっていることから、コスプレ文化を意識していることも伺えます。

さらに、主人公シラセの趣味は、同人誌を買い漁ることであり、猫耳ジャンルに特化しているようです。こういったシラセの趣味においても、変態要素を押さえられている象徴として受け取れるのではないでしょうか。

極め付けは、性行為における体位に言及していることだと思います。第一話ではウケ狙いであることは分かりながらも、笑えはしなかった場面です。しかし、第二話以降も毎回毎回、同じネタを繰り返し挿入しています。

率直に申し上げて、しつこいです。

しかし、しつこい笑いが大好きです。第二話以降は声を出して笑ってしまいました。これは、第一話が布石となっており、第二話以降から「しつこさ」で笑わせる意図があったのです。この天丼ネタに、毎話30秒ほどの時間を割いていることを考えると、凄くこだわった場面であることが伺えるのではないでしょうか。

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