擬人化アニメの先駆け的な存在 - ぶっとび!!CPUの感想

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ぶっとび!!CPU

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擬人化アニメの先駆け的な存在

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映像
3.0
ストーリー
2.0
キャラクター
4.0
声優
3.0
音楽
3.0

目次

発想と着眼点が凄い!

なぜか、人間女性の見た目のパソコンという設定なんですが、この発想と着眼点は素晴らしいですね。全てパソコン関係の用語なり設定をもじっているのも、良い部分だと思います。しかし、「メモリー増設」という部分だけは、もじりになっていない気がします。

なぜだか、このアニメ作品の中ではメモリーというものが消耗品扱いされています。しかし、パソコンにおいて、「メモリー増設」することは性能アップのためのカスタマイズという意味合いが強いと思うのです。またインストールというのも、一般的なパソコンとは別で、違った概念のような気がしないでもないです。ちょっと不思議な世界観なのが、謎ですが、作品そのものの仕上がりは悪くないように思います。

ある意味で、男性の夢を実現された内容になっていますよね。少し羨ましくなってしまう世界観なんですが、その不思議な世界観は主人公と、そのパソコンにのみ、採用されており、他の登場人物は普通の一般的な世界観であることも面白いですね。

それによって、主人公はパソコンの存在を隠さなければなりません。それによって発生する展開が、このアニメ作品のチグハグな部分であり、面白さになっています。

あんなパソコン、誰でも欲しくなってしまいますよね(笑

そして細かい部分ですが、電源などはどのようになっているのでしょう。アニメの中では、あまり明らかになっておらず、彼女たちにはバッテリーが内蔵されており充電式なのか、こちらで勝手に勘ぐってしまう部分があります。バッテリーともうひとつの動力源というかたちで、「営み」の部分を当てはめた方が自然だったのではないでしょうか。

男性によっては、夢があって良い作品だと思います。しかし女性視点でみると気色悪くて仕方ないでしょうね。女性の方が、この作品をひと通り観た感想を聞いてみたい気がします。

しかし、最近は女性に人気なBLと呼ばれるジャンルがあります。アレは女性目線では有りなのかもしれませんが、一般的な男性からすると気色悪くて仕方ないですよね。それと同じことなのかもしれません。

この作品は男性向けであることは揺るぎない事実だと思います。これをそのまま女性向けに同じ発想で考えてみたら、面白いような気がします。主人公を女性にして、パソコンを男性モチーフにしてしまえば出来上がりです。

しかし、女性からはあまり需要がないでしょうか?(笑

 

思いのほかソフトなアダルト描写

アダルト作品なので濡れ場は多いであろうし、描写もキツいのかな、と想像していました。しかし、意外や意外、思いのほかそうでもないように思いました。きっと、「抜き」を意識した作品であろうと勝手に考えていました。しかし、「抜き」要素はほぼ皆無ですね。

また主人公のキャラクターなのか、あまり「営み」の方に積極的な感じはしないです。パソコンは「メモリー増設」が必須であるため、パソコンの方からお誘いがあって、「営み」に発展していくことが多いです。

主人公はゲームと、パソコン機器いじりが好きな普通の青年で、あまり性欲が強いタイプじゃないです。また恋愛にも興味がなさそうで、明らかに主人公に好意をもっている同級生がいるのに、気付いていない感じがします。

そういった背景があるからなのか、「営み」内容においても、シンプルに行い、シンプルに終えるかたちが多く、結果的にアダルト要素が薄くなっている感じがします。

場所においては、突拍子もなく、過激な場所で行われることもありますけど、行為の内容は至ってノーマルですよね。

またアニメ版の最後では、数多くのパソコンを所有することになりそうな主人公は羨ましくもあり、体力が持たないだろうと思えます。これはこれで、面白い終わり方だったように思います。

 

これが実現される未来は!?

今の言葉をつかって表現すると、「自立型ダッチワイフ」という言葉に集約されると思います。今の時点で、これが実現可能か不可能か、といえば不可能ですよね。ずいぶんと色んな分野の研究は進んできています。

たとえば、外殻を形成する造形技術であったり、会話することができるロボットが登場したり、現実社会においても、少しずつこの作品の内容に近づいている気がします。しかし、こんなことが実現されれば、人間同士が結婚したり、恋愛したりすることも少なくなってくるように思うのです。さらに少子化の流れが加速してしまいますよね。

しかし時間をかければ、不可能なことではないように思うのです。人間の記憶や、意識そのものをデータ化してしまって、人型ロボットにインストールすることで、永遠の命をもつことも可能になってくるかもしれません。

そんな未来のことを考えさせてくれる作品のように思います。

そして、この作品が原作マンガで連載されているのが1990年代なので、今から20年以上前です。20年以上前に、この内容で原作を描いたこと自体、原作者の先見性に驚かされます。実際に、擬人化をネタにした作品は流行っています。また今から20年後には、どんな世界になっていて、どんな技術が生まれているのだろうと考えさせてくれる、夢のある作品になっているように思います。

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