「助ける」という意味 - SKET DANCE[スケットダンス]の感想

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SKET DANCE[スケットダンス]

4.504.50
映像
4.20
ストーリー
4.72
キャラクター
4.50
声優
3.75
音楽
4.38
感想数
6
観た人
9

「助ける」という意味

3.53.5
映像
4.0
ストーリー
4.5
キャラクター
5.0
声優
2.5
音楽
4.5

目次

非日常でありながら日常的

開明学園にて落とし物探し、助っ人など何でも屋「スケット団」の活躍を描いた青春ギャグ。個性的なキャラが揃っており、実に楽しませてくれる作品だ。

特に登場人物たちが現実にいなさそうでいそうなのだ!主人公であるボッスンが特にそれを顕著に表しているとも思える。

頭に装着しているゴーグルで精神を限界にまで高め(とかっこよく言っているが実際の所ただの暗示らしい)、超人的な手先の器用さが作中でもたびたび描かれている。絵を描けば天才的なまでのうまさで、折り紙を折ればペガサスなどの高度なものまで作ってしまう。後者ではそれにはまってしまい、匠を目指すまでに意気込んでいたのは言うまでもない。

しかし、こういっては何だが少年漫画の主人公としては「地味」だ。「銀魂」とのコラボやヒメコがたびたび発言していることから自分自身でも気にしているのが顕著に表れていた。まあ、本当に地味なんだけどw

だが、こう言った今までの少年漫画にはなかった「庶民さ」が読者が共感できるポイントの一つではないだろうか。

過去と現在

一見愉快そうな「スケット団」のメンバーは全員が心の傷を持っていた。全員が心のよりどころとなれる、頼りにできる存在…助っ人がいなかったために負うはずではなかった傷を負い、そして過去の自分たちと同じように傷を抱えて苦しむ人たちを助けられるようにと作られたのではないかと私は思う。

まず始めに団員のヒメコ。

「鬼姫」と恐れられ、不良たちから伝説の存在として今も語り継がれ、作中の女性陣の中では生粋の強さと女子力を兼ね備えた彼女は友人との確執で傷を負う。

仲良くなれたと思った友達に裏切られ、壮絶ないじめを経験し、荒み切ったヒメコの瞳は現在とは比較できないほど鋭く、また雰囲気も現在とは全く程遠い冷酷かつ過激さをはらんでいた。

高校に入っても喧嘩に明け暮れていたヒメコに、何度も気にかけ声をかけたボッスン。今思えばここから二人は複雑かつ曖昧だが、しっかりと絆が結ばれたのではないかと考えられる。スイッチの「ヒメコがボッスンを思う気持ちは恋ではなく、恩人として、親友としての感謝の念と複雑な感情が入り乱れている。それが今のヒメコだ。」と。

「友情」の本当の意義を見失った私たち読者に対しても鮮烈に問いかけてくる話だった。

次にスイッチ。

常に無表情でパソコンの音声合成ソフトで喋るという摩訶不思議なキャラクターで特徴づけられているがそれにはちゃんとした理由がある。

彼には弟がいた。片思いをしている幼なじみが弟に対して淡い恋心を抱いていることに対する嫉妬、優秀で人柄もいい弟に対するコンプレックス。常に孤独感と罪悪感に苛まされていたスイッチの何気ない一言ですれ違いが生じてしまう。

その結果、弟は同級生の勘違いからくる動機で殺害されてしまう。「なぜ」と己を責め続け、ひたすら嘆くスイッチの表情はとても見ていて辛くなってしまうような、そんな表情であった。

一切しゃべることをやめたスイッチに手を差し伸べたのはボッスンだった。そこは我らが主人公。自分の想いを打ち明け、互いにぶつかり合ったあのシーンは今の「スケット団」を形成する上で重要な布石となったに違いないと私は思った。

祐と介

何より衝撃的だったのがボッスンが藤崎家の養子だったということだった。

そして生徒会のメンバーである椿佐介と二卵性双生児だったという衝撃の事実もまた、多くの読者を驚かせたに違いない。実の父親と母親は事故と体調悪化でそれぞれ死亡し、二人は兄弟だということを知らずにお互い別々の家へと養子へ引き取られた。ネットでもボッスンと椿双子説が浮上していたが、ここではその一例を紹介しよう。

・二人の名前(祐助と佐介)が「助ける」という意味をどちらも持っている事。

・祐と佐は右と左…など。

まさか本当に双子だとは思いもしなかった。しかしこの二人の名前にはそれぞれ父親の想いが込められている。

「どちらも人を助けられる、そんな立派な人に育ってほしい」という我が子に対する愛情がたっぷりと詰まった、そんな一言であった。私はその時涙腺が崩壊してしまい、少し読むのをやめてしまった。

最後まで人を助けようとし、その命と引き換えに我が子に願いを託した父母の純粋なその想いは二人にも着々と受け継がれているのが話が進むにつれて描かれている。

方向性は違えども、人のためになりたいと思うその気持ちにボッスンと椿、二人の右に出る者はおそらくいないであろう。特に先述したヒメコやスイッチの件で手を差し伸べたボッスンのその顔は、命を犠牲にしてでも人を守った父親の顔に瓜二つであった。ボッスンはその懐の大きさと、どんな問題をも解決するという根気強さ。椿は不器用ながらもより良い問題の解決を図ろうとする慎重さ。

反対でありながらも、その根本は父親の影響を強く受けているその姿は今までの中で一番輝いて見えるものであった。

もう少しだけみていようと思う。

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あきない

スケット団の親切さがすごい!困ってる人は助ける、見捨てないスタンスが好き!こんな風に人に優しくしようって思えます。三人の過去にいろいろあったけどそれをボッスンが救ってるとこがかっこいい。ボッスンにも悲しい過去があったけどちゃんと乗り越えてたし、ボッスンの友達想いなところがすごくいい。いい話だけどギャグ満載で笑いも感動もあるいい作品。キャラのツッコミも面白い。ヒメコに対するボッスンの接しかたが前向きだし、ボッスンの言葉が1人1人を助けて説得力あるなあ、こんな友人がいたらいいなあと思います。スケット団のみんなは相手の性格をわかって、意見を言って、ただたんに無理、ダメって言わない。むしろこうしたらいいとアドバイスくれたり、みてるとこうゆう解釈も考え方もあるんだなぁって勉強になる。自分たちにできること考えていい展開にもっていってるし、やってあげてるって感じじゃないし、全部やってあげっるんじゃなく...この感想を読む

5.05.0
  • まよらーまよらー
  • 91view
  • 504文字

ぐだぐだ、時々ものすごく友情

高校生のボッスン率いるSKET団が個性的な登場人物たちの依頼を受けて、助っ人をする物語。基本的にはのほほんとしたギャグだが、ツッコミやボケがなかなか秀逸である。キャラクター構成や人物相関図も魅力的で、メインの3人だけでなく依頼人である生徒や教師にも注目すると非常に面白い。特にライバルとなる生徒会とSKET団との対決ややり取りがコミカルで笑える。個人的には、後に生徒会長となる椿がSKET団リーダーのボッスンと双子の兄弟だった、というギャグアニメにはなかなかない設定がお気に入りだ。内容としては暗く、重くなりがちなテーマだが、この作品ではそれを二人が兄弟であり、ライバルであるという関係性に昇華し、感動の涙までも誘ってくるのである。また、最終話近くで、SKET団メンバーのブレイン(直接人とコミュニケーションをとれず、PCの音声機能で会話をするキャラ)が他のメンバー2人に話しかけるシーンも泣ける。これもギャグアニメ...この感想を読む

4.54.5
  • ざくろざくろ
  • 91view
  • 537文字

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