尻すぼみも甚だしいっ・・・!でも一周回って、愛おしい?
この映画に対して、愛おしいなんてコメントしたら色々危険人物に
なってしまうんで、ちゃんと経緯を書きたいと思います。
突っ込むところ満載で、気持ち悪いもの見たさの精神を奮い立てて見るしかない作品。
後味も悪いし、中身も無いし、センスも良くないし、
ちゃんと笑顔で突っ込む、強い心がないかなりヘヴィでした。
率直に心から「おえー」なんですが、ムカデ人間にされていく三人に感情移入は禁物。
すごく単純な問題ですけど、彼らの気持ちになったら地獄です。
前の人の肛門と自分の口を縫合されて、更に前の人のウンチを自動的に食べさせられるって!
小学校低学年男子が、おふざけで出してくる発想でしょ、これ。(笑)
悪趣味過ぎる。
でも、これを真剣に映画化、映像化してくることが凄い!
映画はやっぱりこうでなくっちゃ、と思います。
でも、なんでこんなにペッラペラの薄い中身で発進してしまったのかが
シュールな問題のように思えて仕方ないです。
マニアな博士が、ムカデ人間作りたい→やってみた→できた!(ここが一番の盛り上がり!)→ムカデたちが嫌がった→終わり
突っ込みたいとこだらけですが、ムカデ人間完成後の急展開に一番突っ込みたい。
原作者、制作スタッフ総出で、「人間をムカデ。これは画期的な作品になるぞ!」やるぞオー!
で盛り上がって、誰も作ったあとの顛末を考えて無かった、的な。
警察が来て、ワーで、「ま、こんなもんか」で終わってる感が半端ない(笑)
映画に対して、頼むからもっとひねってくれー!とこんなに心から願ったことは無いです。
この詰めの甘さが、愛おしい域なのです。
大人が揃いも揃ってやっつけ仕事なところが、くるおしい(笑)。
こんな感情抱く自分に、ちょっと不安になってしまう作品ではありますが、
悪趣味すぎて学校や会社で、「この映画みたー?」って言いにくい。
言ったらただの危険な精神状態の人になりかねない、見た者を孤独の立場にさせるこの作品です。
それだけに、見た人のレヴューを目にするたびに「同志よ」と思えてしまう今日この頃。
(見るも無残なコメントがほとんどですが)
こんな猟奇的な題材で、もっとマッドサイエンティストなハイター博士の精神状態
掘り下げて追求できたら、もっともーっと驚異的な深みと、もしかすると「羊たちの沈黙」に並ぶ猟奇作品…
までとは行かなくとも、もう少し見た者に考えさせる作品になっていたのではないかと思います。
恐ろしいことに、ムカデ人間は三部作とのことで、未だ2部以降は観ていません。
これは見た方のコメントでしかないのですが、2部の方がグロイ描写が多く、ムカデ状態で繋げる人間の人数も
増えるとか。
観る勇気がありません。怖いもの見たさでレンタルしてみようかと考えると、不安で手が震えます…。
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