納得の東野圭吾作品
ガリレオ作品といえば福山雅治!!
ガリレオシリーズ劇場版第二作となる今回の作品。
原作の東野圭吾さんの小説はよく読まさせてもらっています。
この東野圭吾さんの作品はいつも最後まで何が起こるのか読めなく、この物理的な作品は東野さんしか描けないのではないかと
思えるくらい完成度の高い作品となっております。
ただ、物理学という内容が入ってくることによってどうしても堅苦しそうに思えてくるとおもいます。
単純に堅苦しくなく見えなくできる俳優さんこそ福山雅治さんだと思います。
ぱっと観た感じは情など無いのでは??と思えてくる役作りですが、観ているうちにどんどん福山さんの演技にのめりこめるくらい役がマッチしています。
今回の作品は杏さん・吉高由里子さん・北村一輝さんなどキャストも豪華なのも魅力な作品となっています。
科学の勉強にもなる
ガリレオシリーズのメインと言っても過言ではない科学を用いての事件推理。
これを一番楽しみにしている人もいるのではないでしょうか??
今回の作品は真夏のという題名通り、夏休みでの話となっています。
ここで福山さん演じる湯川先生は少年が嫌いで蕁麻疹が出るほどの苦手っぷり。
その湯川さんが夏休みを使って親戚の旅館に泊まる為、玻璃ヶ浦に来ていた小学5年生の柄崎 恭平君と海でペットボトルロケットを飛ばすテストをしているシーンを見ると夏休みだぁなと思えてきます。
ただそこは湯川先生。ただ単純には飛ばしません。きちんとペットボトルを回収できるようにリールを巻いて何度も何度も飛ばし飛距離を測っています。
その理由が冒頭で恭平君が湯川先生に「なんで玻璃ヶ浦っていうか知ってる?」と質問をしました。
湯川先生は堅っ苦しい返答をしようとしたところ、恭平君が「日が昇って水面に反射すると水晶のようにキラキラ光るから」といいます。
恭平君はそれを実際に見てみたいといいますが、それが見れるのは200m沖。
恭平君はそんなに遠くまで泳げないし、船に乗ると船酔いしていけない。
それで湯川先生はペットボトルロケットを作り距離を測り、何度も何度もテストをして、ペットボトルロケットに携帯を仕込み200m沖まで飛ばしテレビ電話で恭平君に水晶のようにキラキラ光る水面を見せてあげたのです。
このシーンは私が好きなシーンの1つでもあります。
ここから湯川先生と恭平君の距離がぎゅっと縮まり、この先の展開へと発展していきます。
ちょっと残念な部分も有るが、トータル的にはまぁまぁ
ただし東野圭吾さんの小説では女刑事と先輩刑事という設定はございません。 これはテレビで放映するにあたってのオリジナルキャラ設定だとは思いますが、私はちょっと受け入れ難かったです。
この映画はドラマのシリーズを観ている方からこの作品から初めてガリレオシリーズを観るという方まで万人が楽しめる作品だと思います。
東野圭吾さんの独特な世界観を壊すことなく、尚且つ柔らかくなり観やすい作品になっておりますので大の東野作品ファンから初見さんまで納得のできる作品ではないでしょうか。
この映画の演出は細部まで気を使っていて良かったです。
例えば元刑事の塚原の死体が発見された際に死体にハエがたかってました。
これは非常に細かいなと思いました。
また先ほども書きましたがこの作品は科学を用いています。
恭平君がペットボトルロケットを作ったのちに、湯川先生と食事をしている際、濡れた紙を火に掛けても燃えないというシーンがありました。
これが塚原殺害のためのキーポイントでした。
旅館経営の川畑重治が塚原殺害をする際、恭平君に煙突に濡れた段ボールで塞がせていたのです。
当然これがわかった恭平君はショックを受けますよね・・・
自分が殺したと・・・
まぁ映画ですから仕方ないですが、自分も息子がいますからこの様なトラウマになりそうな演出には悲しくなりました。
でもこの作品のいいとことはガリレオシリーズではなかなかなかった人物同士の交流の演出です。
川先生と恭平君との交流シーンもそうですが、血の繋がっていない重治が成美の為に昔、成美が起こした殺人事件の真相を探りに来た塚原さんを成美の為に殺害したり、重治が幼少時の成美に寄り添って寝るシーンや、終盤での取調室での湯川先生に娘への愛情を語るシーンは感動しました。
当然成美も重治が自分のために殺害したこともしっていますので、自分も自殺しようとしますが死にきれませんでした。
まぁ父娘の描写は感動します。
愛する人の為なら殺人を犯すのは前作の容疑者Xの献身を同じです。
ただ少年を使って殺人を犯し業務上過失致死でごまかそうしていることを考えると間違った愛情表現をしている父親だなぁと思いますね。
今回は科学で謎を解決!!というより別に警察でも解決できた話ではないかなぁといった感じで、湯川先生も物理学者というより、刑事さんという印象のが強かったです。
私的には1回観て十分かなとおもってしました。
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