さわやかエロスに癒されてみる？ - きみはペットの感想

◎原作に忠実

この作品の原作は、

小川彌生さん著書の少女漫画（同名）なんですが 

とても原作に忠実だなあ、という印象でした。

私は先に原作を読んでいて

原作自体もとても好きな作品だったんだけど

その分やっぱ、そこらへん、キニナルじゃないですか。

どうしても比較が入ってしまう。

人間ってどうしても、

先に情報が入ったものが基準になってしまう

生き物だと思うし。

そのあたり、この作品は脚本にブラボーとまずは言いたい。

キャスティングも個人的にはバッチリ！！ 

小雪さんと松ジュン、サイコー！！ 

いや実はこの作品、個人的に

とてもとてもとても好きすぎて・・・

今まで何回観たかな（笑）

漫画もドラマも、セリフ言えるんじゃない？ってくらい、

観まくったからなー。

と、少々個人的感情が暴走しそうですが

なんとか鎮めながら・・・続けます！！（笑）

そう、モモのふわふわヘアスタイル、甘いマスク、

無邪気とセクシーが同居した

どこか危なげな繊細ボーイ・・・

松ジュン、どっから見ても、あなたはモモです！笑

小雪さんも、ド・ハマりしてたなあ。 

高学歴・高身長・高収入の３K。

ゆえに周囲からは男女問わず

やっかみの対象で、自然に孤立。

本人にしか分からない悩みを悶々と抱え、 

あだ名は「こけし」。

これ、小雪さんにしか、出来ないでしょ！ 

こけし・・・顔、だよねえ。。確かに。（失礼！！）

いやいや、そこも含めて、

この小雪さん演じる主人公の「すみれ」は

３Kに加えて美人、妬み反感買われても無理ないけど

中身はとても繊細で弱いとこもあって

独り言がやたらと多くてちょっと天然・・・

という、なんとも魅力あふれる人物なんだよね。 

そこをあますところなく演じてくれた

小雪さんの演技と キャスティングに 

原作ファンとしては、惜しみない拍手を送りたい！！！

その他、石原さとみさんとか、田辺誠一さんとか

他のキャスト陣も、なかなか原作と違和感なかった。

紫織役の酒井若菜さんなんか、サイコー！！ 

ああいう、あざとい女性の役やらせたら、ピカイチだよね。

唯一、「すみれ」の友人役の「ユリ」ちゃんが

鈴木紗理奈さん、っつーのは、

若干、、つーか、いや、かなり・・・意外！！

あまりにイメージと違うもんで

逆にそこが妙におもしろくて

なんか、ハラハラ、したな（笑）

さ、さりな、大丈夫？？　つって。

関西弁、出ちゃわない？ 

ヤ○キー気質、漏れてない？

気をつけて！！　つって。

声、ハスキーで裏返っちゃってるけど、 

いーの！？　つって。

この、絶妙な違和感が逆によかったりして。（笑）

でも、こういう役で見ると分かるけど、 

紗理奈さんて、お顔立ち綺麗なんだよね。

・・・と、キャスティングもさることながら

何よりもストーリーですよね。

これがかなり原作に忠実だった。 

シーンなんかも、セリフとかも。

ラストはちょっと違ってたのかな。

大筋の展開は同じだけど、

漫画の方がもう少し入り組んだ展開が盛り込まれてて・・・。

でも、そういう細かな違いはあれ、

ここまで原作からはずれてない作品も、

なかなかめずらしいんじゃないかと、思われます。

◎さわやかなエロス

私はこの作品の何が一番好きか、って・・

性を刺激するエロスと

さわやかさのバランスが 絶妙！！

ってところ。 

・モモ（松ジュン）とすみれ（小雪）

・すみれ（小雪）と蓮見さん（田辺さん）

・モモ（松ジュン）とルミ（石原さん）

などなど・・・

微妙な男女関係がむふふ♡に盛り込まれてるんですが、

そのどれもがちゃんと（？）

性的な表現をしてるんだけど、

なんともいえないさわやかさを感じるんだな。

とても健全な性エネルギーの循環・・ 

みたいなものを。

これが、何度見ても、不思議。

特別他とは違う演出、とか、特殊な表現、とか、

そういうことではないのに。

みんな、フツーにキスしたりエッチしたり、

どこのドラマでもあるようなシーンだったりするんだけど、

これは原作自体にも感じることなんだよね。

私はこの作品を見ると、

自分の中のエロスが大喜びするのを感じる。

ああ・・いいよね、エロスって・・♡って。 

何がそう感じさせるのかなあ・・・って

私なりに思うのは・・・

この作品のテーマ、ともいえるかもしれないけど

 「自分の本心・自分らしさを愛することの大切さ」 

ってことが、根底に流れてるから、かな、と。 

そこを見い出しながら、超えながら、

自分の本当の心を大切にした結果結ばれる二人。

その過程がとてもリアルで、

エロス溢れる役者陣のおかげで

ハートがきゅんきゅん♡するような

甘くもさわやかな味わいが・・・イイですね。

◎現代女性の共感が得やすい

私もなんでこんなにこの作品にハマったのかなあ・・・

って、思い返してみるに・・・

やっぱ、主人公の「すみれ」に 

なぜかすごく共感できるから、なんだよね。

もちろん私は「すみれ」みたいな３Kではないけど、

「すみれ」の悩みに共通するものは昔からあって、

普通にしていても近寄りがたいと思われたり、

ねたみや反感を買ったり、

なじめなかったり・・ ・

でも男社会の会社では猛烈に頑張っていて、

「もっと力抜いていいよ」

とか言われたり・・・ 。

そんなふうに働く女性って、結構多いと思うんだよね。

で、「人間の大人の男性をペットとして同居」なんて

非現実的だと思いつつ、どこかあこがれてる部分や、

疑似体験しながら

心の渇きが癒されるような効果もあったりして・・・。

恋する乙女はさ、好きな人の前だと

あれこれ緊張もするし、

かわいく見せたくて

いっぱい無理しちゃうものだよね。

それも楽しみのひとつだけど、

ほんとはしんどい。

家でくつろぐ自分をさらけだしたい、

そんな自然体の自分をまるごと愛してほしい、

きっと世の多くの女性たちは

そう心の中では思ってる、はず。

私もそう、だった。

だから、モモみたいに

自分の弱いとこもダメなとこも

ありのまんまさらけだしても

「すみれちゃん♡だ～い好き♡」

って言ってくれたら・・・

満たされるよね♡

そのためには何が必要か・・・？　って、

そこのところは直接この話では言ってない。

でも、最後まで観たら、多分自然とわかるはず。

この作品にハートがふるえたら

多分バッチリ、ハッピーエンド、ですね。きっと♡