人気漫画を見事に再現した1作 - サイコメトラーEIJI2の感想

サイコメトラーEIJI2は週刊少年マガジンで連載されたサイコメトラーEIJIを実写化したドラマです。前作で収録されなかったエピソードが収録されています。

人気キャラクターの幾島が本作品では登場し、いくつもの役割を担っています。彼と章吉との人間関係が見事に描かれており、章吉の進路に影響を与える存在にもなっているのが本作品の見所であります。勿論、主人公の進化するサイコメトリー能力は主人公の成長と物語の展開に影響を与えています。他にも2つの少年グループの対立が作品を通して繰り広げられていて主人公たちと幾島との対決と上手くかみ合うことで物語の展開を大きく盛り上げてくれています。

作品を通していい点として、原作を上手く再現しつつもオリジナルの要素を表現している所が大きいです。前述の少年グループの対立は原作以上に強い印象を与えており、作品にも密接に関わっています。次に主人公の能力の進化を描いている所です。原作では全身でのサイコメトリーに対し、ドラマでは声のサイコメトリーと後の原作に踏襲されるが差別化を図れている点ではあります。後は主人公と本作のラスボスの最終決戦は原作のいくつものエピソードを融合させ、前のエピソードの笑う死体をも活かして物語を展開している所は見ごたえ抜群です。

いまいちな点として、志摩さんが原作の要素が薄くなっている点が目立つ印象があり、前作の方が良かったと感じる点はありました。次に章吉にいくつもの登場人物の役割を付加しすぎたせいか、その後のスペシャルと矛盾が生じた感じも否めなかったです。後は何よりも視聴できる環境が不十分な点である。放送コードの部分もあるのかもしれないが一部の出演者の引退のせいもあり、再放送が厳しく、DVDやBDの発売の可能性が薄いです。しかし、VHSでは発売しており、VHSが視聴できる環境にあるなら一度見るのもありな一作でもあり、昨今の作品と渡り合えるポテンシャルを秘めていると思います。