封印された哀しき過去
『男たちの挽歌』、『チャイニーズ・ゴースト・ストーリー』など、数々の大ヒット作に出演し、香港映画界の金字塔を打ち立てたレスリーチャン。 2003年4月1日、香港の最高級ホテル「マンダリン・オリエンタル香港」より飛び降り自殺し、亡くなりました。 原因は1年前からの鬱病と考えられています。 本作はそんな彼の遺作となった作品。 作中では精神科医を演じていますが、働きすぎでストレスを感じ、幽霊を見ては平常心を失い、自身でロボトミー手術紛いのことをしたり、夢遊病に成ったり、精神的にかなり危うい役になっています。 実際の自殺とは関連性がないと思いますが、何か不思議な気持ちで見てしまいます。 ストーリー自体は本当に哀しい話です。 レスリーチャン扮するジムが中学生のころ、元カノが自殺してしまい、その記憶を大人となった今まで封印して過ごしてきました。 しかし幽霊がみえるという患者ヤンとの出会い、治療を経て、だんだんと昔の記憶を思い出していき、ついには元カノの霊にさいなまれるようになります。 最後はちゃんと元カノの霊とお別れをし、ヤンとめでたく結ばれます。 恐怖描写は基本的にジャパニーズホラーを踏襲し、そこに香港映画らしいうまさが加わり、全体的によい仕上がりになっていると思います。 ところで私はカリーナ・ラムがかわいくて好きです。
- あなたも感想を書いてみませんか?
- レビューンは、作品についての理解を深めることをコンセプトとしたレビューサイトです。
コンテンツをもっと楽しむための考察レビューを書けるレビュアーを大歓迎しています。 - 会員登録して感想を書く(無料)