悪夢探偵のあらすじ・作品解説
他人の夢にダイブできる特殊能力を持つ”悪夢探偵”の活躍を描いた2007年に公開された日本のサイコ・サスペンス映画。「鉄男」「野火」の塚本晋也監督がプロデューサー/原作/監督/脚本/撮影/美術/音響効果/編集を担当している。VFXはGONZO REVOLUTIONが担当した。 ベッドで眠ったまま惨死するという奇妙な連続殺人事件が起こり、担当した女性刑事霧島慶子は、関谷や若宮刑事らと捜査を開始する。被害者はいずれも寝室で亡くなっていたが、うち2人の携帯電話から”0(ゼロ)”と名乗る何者かと通話していたことが判明。やがて、事件のカギが夢にあると直感した霧島は他人の夢に入り込める”悪夢探偵”影沼に協力要請するが…。 霧島を演じたシンガーソングライターのhitomiは本作が映画デビューとなる。影沼を「舟を編む」「伝染歌」の松田龍平、若宮を「バトルロワイヤル」「46億年の恋」の安藤政信、関谷を大杉連、”ヤツ”を塚本晋也、被害者のパンク少女を猪俣ユキ、肥枝田を村木仁、その妻をふせえりが演じている。
悪夢探偵の評価
悪夢探偵の感想
探偵要素が全然無いんですけど……
探偵の物語を期待していたら、全然違った…!「悪夢探偵」を視聴した感想です。タイトルから想像するに、もっとマンガのような内容なのかと思いましたが、とんでもなかったです。作品の、根幹にあるのは、「自殺願望」ということでいいんでしょうか。「死にたいという欲求」との戦いみたいなことなんでしょうかね。主人公の影沼京一からして死にたがっていて、作品全体に陰鬱な雰囲気が漂っています。 おぞましい映像の連続で、まさに「悪夢」という感じです。血も沢山流れますし、個人的には苦手な部類の映画です。それでも、「この先どうなるんだろう?」とストーリーに引き込まれますし、痛々しいのに不思議と目が離せません。サスペンスともミステリーともカテゴライズできない作品だと思いました。視聴した後の、緊張感がほどけてホッとする感じは、ホラー映画を見た後に一番近いかもしれません。ストーリーは、死への絶望の中、それでも生まれた幸福...この感想を読む
危うい世界観にのめり込む/流血が多いので苦手な方は注意を
昔、心理学を勉強していた時期があったので、『悪夢』というテーマにひかれて、あまり内容を確かめずに観ました。後で確かめたら、分類上はホラーでした。確かに、心理学というよりオカルトっぽい内容です。流血シーンが多く、かなり生々しく描かれているので、血が苦手な方は避けた方がいいかもしれません。夢を見ながら自分を切りつけるという不可思議気な事件を追うために、自殺者たちが最後にかけた相手『0』に自ら電話する女性刑事をhitomiさん、他人の夢(心にも)に入れる能力を持った自殺願望のある不思議な青年を松田龍平さんが演じています。他にも、囮捜査のつもりが自殺してしまう刑事の安藤政信さん、ベテラン刑事の大杉漣さんなど、皆さんいい演技をなさっていると思います。鍵となる『0』は監督・脚本の塚本晋也さんが演じているのですが、これもまた迫力満点です。物語は不可思議な感じなので、評価はわかれるところかなと思います。はま...この感想を読む