ヴィレッジの感想一覧
映画「ヴィレッジ」についての感想が6件掲載中です。実際に映画を観たレビュアーによる、独自の解釈や深い考察の加わった長文レビューを読んで、作品についての新たな発見や見解を見い出してみてはいかがでしょうか。なお、内容のネタバレや結末が含まれる感想もございますのでご注意ください。
良くできたファンタジー。
シックス・センスで有名なM.ナイト・シャマラン監督の作品。主人公のアイヴィーは目が見えない少女。彼女は隔絶された平和な村で暮らしていた。村の外に行くには、深い森を越えなければならないが、そこには魔物が棲んでいると言われていた・・・ファンタジーのようなホラーのような不思議な雰囲気の作品ですが、とても面白かったです!冒頭から謎めいたシーンがたくさんあるのですが、全てを観終わったあとにこれが全て繋がって、こういう意味があったのかとすっきり。都市伝説的なオカルト要素もありますが、色彩の美しい映像のおかげであまり気持ち悪さは感じません。良くまとまった作品だと思います。わたしはシックスセンスより好きです。
閉ざされた世界にいると何が本当で嘘なのか分からなくなる
森に囲まれたある村、この村には掟があり、「周りの森には入ってはいけない」というものがあった。みんな森に住む“怪物”を恐れ掟を守り平穏に暮らしていたが、ある少年の死をきっかけに村ではどんどん異変が起こり始める。そんな中、主人公のアイヴィーは自分の恋人が刺されたため、その薬を買うために村を出ることを決意。アイヴィーは目があまり見えていなかったが森を抜けて目にした舗装道路に驚いた。この森の中の村は現代社会に適合しない人たちが集まり作った村であり、怪物なども存在せず勝手に作り上げたものだということに気づいた。そして“怪物”と呼ばれていたものが最後に出てくるのですが、「そうなのか!」とビックリな結果でした。この映画観ていると、ここまでではないが、こういったその土地ならではの決まり事などがあるところは多いはず。決して映画の世界だけのことではないと思いました。
シャマランの着眼点が面白い
3回観ました。1、2回目は眠くなって断念。3回目みたらなぜか結構面白かった笑ホラーではなく、ファンタジーに近いのかも。かなり酷評されてる映画ですが、シャマラン作品全体からすればいいのかな笑ストーリーとしては、かなり好き。あの世界観はいい。最初は中世くらいの頃の話とばかり思っていましたが、実は現代の中にある閉鎖的な村の話という。実はこの村は私利私欲とは無縁の楽園を欲して、先代が築いた村。村の平和を守る(外界との接触を避ける)ために、森に棲む怪物の話を浸透させてたんですね。でも診療所的なのがないんじゃ楽園とは言えないよね。もしくは薬ぐらいは外界から用意しようよ。てかシャマランがまた出演してる笑『シックスセンス』、『アンブレイカブル』、『サイン』、『ヴィレッジ』、『レディ・イン・ザ・ウォーター』、『ハプニング』とほぼ出演してるのでみんなチェックね!本作ではラスト、事務所内のメディシンボックス...この感想を読む
閉ざされた世界で
外界との交流がまったくない、閉ざされた村を舞台にしたミステリー作品。監督のナイト・シャマランと言えば、先の読めない意外性のある作品で有名ですが、今作も例外ではありません。ただこの作品で思った事は、彼の作品は練られた展開の末に結末を用意しているのではなく、まず結末があって、そこに向かってきちんと筋が通って行っている作品だという事に気付きました。同じような意味ですけど、それだけ作りや伏線が丁寧に盛り込まれてる印象です。全体的によくできている良作だとは思うのですが、その村を作るに至った背景を、もっと掘り下げて描写してほしかった気はします。まあ、最もインパクトのあるシーンを最後に持ってこざるをえなかったので、そこはしょうがない部分もあるのですけどね。
グローバリズムはダメと言うメッセージ 鎖国万歳のお話
これは何べんも何べんも言ってると本当だと思い込む、と言うお話。何べんも語ってって自分でも信じ込んでしまう事も在るんですが、現実は変わらないので、事実は現存するのですね。思考の穴を取らせると良い監督です。TPP反対とか賛成とか言ってる人にお見せしたい作品で、やたらめったらあけっぴろげに成ると、考える人は嫌気が指して、逃げていきますよっていうメッセージが入っています。文化は在る安定した場所と民族の中で醗酵するものですから、国際化と称して丸出しになったら、特徴が在るかぐわしいその国独特の文化とそれを支える人間たちが激減してしまいます。ビレッジのストーリーは、考えると非常に今の時代の苦悩を示しています。機械が人間の仕事を取って代わり、ある種の人間は仕事を失う、また無駄の多い生活の中では仕事が多かったと告げているようです。
衝撃的なラスト
友人が面白かったとオススメしてくれたので観てみた。閉鎖的な村での出来事。そこでは赤い色が忌むべきものとして扱われている。赤い花、赤い実、見つけたら隠され、近寄ってはいけない。村人は、基本的に村の外へ出ては行けないことになっている。なんだかミステリアス。雰囲気があって、まずそこから引き込まれた。主人公の女性は目が見えない(その演技の巧いこと巧いこと!)。この映画の一番のウリは、ラストのどんでん返し(?)というか、禁じ手というか、全く予想していなかった真相との対峙だと思う。まさかこんなからくりが用意されているとは。あれもこれもそういう意味だったんだ! とすっきりすると同時に、こんな手使っちゃっていいの!?と思った。少々ホラー色もあると思う。