冬のライオンの評価
冬のライオンについての評価と各項目の評価分布を表示しています。実際に映画を観たレビュアーによる評価が1件掲載中です。
各項目の評価分布
冬のライオンの感想
重厚な喜劇であり、高級な悲劇であり、見事な心理劇の人間ドラマの傑作 「冬のライオン」
名優ピーター・オトゥールとキャサリン・ヘップバーンが、がっぷり四つに組んで演技の火花を散らすこの「冬のライオン」という歴史劇は、ワクワクするような演劇的な面白さを持った作品だと思います。そして、壮絶な人間ドラマであり、重厚な喜劇であり、高級な悲劇であり、見事な心理劇だといってもいいと思います。十二世紀末。時のイギリス王で"冬のライオン"と呼ばれるヘンリー二世(ピーター・オトゥール)が、十六年も幽閉中の王妃エレナー(キャサリン・ヘップバーン)や、三人の王子の全てをシノン城へ招きます。王の愛人である若いフランシス皇女と、その弟のフランシス王もそこに加わって、王位継承をめぐり、権謀術数と愛憎が渦巻いていくのです。王が、自分の愛人と王位を三男に与えようとすれば、長男を偏愛する王妃は、そうはさせじと次男を味方に引き込みます。それが更に離反し、接近し、裏切り合い、おとしいれ合う、虚々実々の駆け引きが、圧...この感想を読む