エルマーとりゅうの感想一覧
ルース・スタイルス・ガネットによる小説「エルマーとりゅう」についての感想が4件掲載中です。実際に小説を読んだレビュアーによる、独自の解釈や深い考察の加わった長文レビューを読んで、作品についての新たな発見や見解を見い出してみてはいかがでしょうか。なお、内容のネタバレや結末が含まれる感想もございますのでご注意ください。
信頼しあう2人
まだ出会って間もない、エルマーそしてりゅうの二人。でもそこにあるのは、姿の差を超えた、確かな友情や絆であるように思います。エルマーが相変わらず持ち合わせている勇気にも脱帽。あんなに冒険心と行動力と正義感があって、エルマーまだたった9歳。将来有望です。(笑)1巻目の出発までの経緯、特にお母さんとのやり取りがある意味切なくて、この子家に帰って大丈夫なのかしらマジで…と思っていたのですが、温かく出迎えられていて心底ほっとしました。それにしても、2週間も一人っきりで留守にした9歳児が金貨3袋やら何やら持って帰ってくるという状況…。まあ、桃太郎とかもそんな感じだったからいいか。(?)あ、翻訳ものならではというか、全編にわたって言葉遣いが比較的丁寧なのも素敵です。あとときめくのは、見返しの地図! これは①巻目から既にあったのですが、舞台となる場所の地図が描いてあって想像が膨らみます。この感想を読む
エルマー二作目。
エルマーのシリーズの二作目。やっぱりこの作品、面白いんだよなぁ。今回は一作目のように冒険していくような話ではないのですが、カナリアの王様カン11世達が知りたがり病にかかっているという斬新なストーリーでした。この作品も前作に負けず劣らず面白かった。一作目と二作目とどちらがよかったかと聞かれれば個人的には一作目の方が好きですが(笑)。りゅうはみかんの皮を食べるという設定が面白いなぁ。質素な食事。なんだか実際にりゅうがもしいたら、みかんの皮をあげたくなってくる。みかんの実の方は嫌いなのかな・・・?おいしいのにね。大人から子供まで楽しめる王道ストーリーがいいなぁ。
私もほしい
このシリーズ、いろんな細かいところまで丁寧に描写されているので、その一つ一つが読者の想像をかきたてて物語に引き込む要因となっているのでは、と思います。エルマーと竜の子供、ボリスがカナリヤの王様、カン王に頼まれて発掘?したカナリヤの国の謎、発見したもののリストアップなんかはワクワクしてしまいます。発掘のお礼として王様からプレゼントされた銀のハーモニカ、私もほしいなあ、なんて思ってしまいました。スカンクキャベツ・ダチョウシダ・金の時計と鎖・金貨の袋など丁寧に描かれた細かい部分が大人になっても印象深く残っています。幼い子供さんならきっと夢中になることだろうと思います。エルマーの古い友人?として描かれたカナリヤのフルート、彼の挿絵もとってもキュートです。
今度は宝探しだ!
前作「エルマーのぼうけん」でどうぶつ島からりゅうを助け出し、りゅうに乗って脱出した後の続きです。りゅうとエルマーは家族の居る自分の家に帰ることになるのですが、嵐に巻き込まれたためにとある島にたどり着きます。そこはカナリヤが住む島で、そこで王様の宝箱を探すように頼まれます。「知りたがり病」にかかっている王様の病気を治すには、宝を見つけるしかないのです。そこでエルマーとりゅうは協力しあいながら、知恵を絞りながら宝を探していきます。前作のように気の荒い動物たちを出し抜きながら、りゅうをたすけに冒険して回るといったハラハラドキドキ感は少ないですが、本作もかなりやたちに囲まれながら、秘密の宝を探すという楽しくてワクワクした仕上がりになっています。第一作が楽しめて、その続きを知りたいという方には欠かせない一冊です。この本の冒険がまた次回作にもつながっていきますから、このシリーズの愛好者には一読をお...この感想を読む