羊のうたのあらすじ・作品解説
『羊のうた』は、月刊漫画雑誌『コミックバーガー』1996月1号から『コミックバーズ(コミックバーガーから改名)』2002年11月号まで連載された冬目景による漫画作品で、通常版が全7巻、完全版が全7巻、文庫版が全4巻刊行されている。2002年には、監督花堂純次、主演小栗旬で実写映画化されている。また2003年からはOVA化もされ、計4巻のOVAが発売された。 この物語の主人公は、父親の親友の家で暮らしている高城一砂という男子高校生である。彼は、幼少の頃の記憶をほとんど持たない。はっきり覚えているのは1歳年上の姉がいたことと、母親を亡くしたことだけである。そんな彼ではあるが、父親の親友の家にもなじみ、普通の高校生として暮らしていた。だが、夢で見た本当の家族と暮らしていた昔の家のことが気になり、実際に行ってみると、長い間会っていなかった姉の千砂がいた。そして姉は、自分たちは吸血鬼の家系だと弟に告げる。この作品は、人間の血を飲まないと死んでしまう奇病に苦悩する主人公の姿を繊細なタッチで描いている。