カラダ探し2
目次
もし自分だったら
この漫画を読んでそんなことを考えたことはありませんか?
自分だったらどうするか、どのキャラクターが自分に近いのか。
カラダ探しのゴールはどこにあるのか…とんな疑問をひとしきり考えたあと、
まずはルールをしっかり把握していないとだめだと思いました。
カラダ探しのルールの謎
まず疑問に思ったのは「赤い人を見たら校門を出るまで後ろを振り返ってはいけない」ってやつ。
そもそも「振り返る」の定義ってなんだ?
もし振り返るというのが身体は正面を向いたまま、首だけを動かして顔を後ろに向けることだとすれば
後ろをみたければ首を動かさず、身体ごと大きく回って歩けば振り向いたことにはならないのか?
どのくらいまでの首の動きがOUTなのか。少し横に動くくらいならOKなのか。
そんなことを必死で考え、友達と議論したことがあるがもしそれがセーフだったとしても、
後ろで大きな音がしたらとっさに反応してすぐに振り向いちゃうだろう。
全く頭に入ってこない学校の見取り図
カラダを見つけたり赤い人から逃げる時によく出てくる学校の見取り図。
生徒たちの会話や心の声でも、あそこに行くには一度2階に行かないと!とか
こっちからじゃあそこには行けない!なんて会話が飛び交いますよね。
そのたびに見取り図を見て位置関係を確認するけど、何回見ても全く頭に入ってこない。
きっとこの地図が頭に入っていればもっとイメージが膨らんで、そっちは行き止まりよ!
なんて突っ込みもいれられるのにって思う。
放送室には誰が?
そもそもなぜ赤い人が現れた場所をアナウンスしてくれるのか。
これは完全に遊びの一環のように思う。殺しを楽しんでいるとしか思えない。
でも放送室にいるのは誰なのか?赤い人の仲間なのかそれともそんな人いないのか。
カラダを集めたらどうなるかという疑問だけでもいっぱいいっぱいなのに
さらに深まる謎に頭の中がパニック状態。ほんとこれ考えた人すごいよねって思いながら
読んじゃうからもっとわからなくなっちゃう。
そして健司だけがなんかおかしい
めまいがして体調が悪くなる健司。言ってることややってることがなんかおかしい。
赤い人に殺されても時間が経てば痛みこそあってもまた前に戻るはずなのに
健司だけがどんどん顔色が悪くなっていく。精神の崩壊が引き起こす突然変異なんだろうか。
それにしても欲望丸出しの変化はちょっと違う気がする。
いや、よく考えてみれば健司だけが正常なのかも
でもね、よく考えてみて!こんな状況にもすぐに順応して、あいつが悪いだの
あいつをおとりにしようだのって考えられる生徒たちの方が本当はおかしいのかも。
だっていくらまた前の状態に戻るってわかっても、血だらけの友達に自分の死だよ。
何度見たって吐いちゃうでしょ?キラキラ出ちゃうでしょ?
何回も同じお化け屋敷に入ってれば、さすがに赤い人を見てもそれほど恐怖を感じなく
なくなるかもしれないけど、追いかけられるのってやっぱり怖いし痛いのはやだよ。
プラス思考で考えてみよう
カラダ探しは一見出口のない恐怖であるが、バカなくらいポジティブに考えてみると
案外面白かったりする。だってカラダ探しがなかったら一緒に団結してなにかをすること
なんてなかっただろうし、授業を受けずに屋上で作戦会議をすることだってなかった。
私も授業を抜け出したことが1度だけあるが、なんともドキドキわくわくしたものだ。
本の中にも出てくるが高い料理を食べたって使ったことにはならないんだから
好きなものを好きなだけ食べられるなんて幸せじゃないか。それに記憶をもったまま
同じ日を繰り返しているのはカラダ探しをしているメンバーだけなので、関係ない友達になら
聞けないことを聞いてみたりやったりできるんじゃないかと思う。
「告白して友達関係が壊れてしまったらどうしよう」って悩んでいる人はチャンスだ。
もし自分がこの中の誰かになるとしたら
さて、最初の疑問にもどろう。自分に似ているのはどのキャラクターだろうか。
高広のようにはなれないし、翔太のような頭のよさもない。留美子の強さもなければ
理恵ほど優しくて弱くない。消去法で行くとどうやら明日香になりそうだ。
自分のせいで誰かが死ぬなら迷わず自分がおとりになるだろう。そしてきっとどんなに
苦しい状況になっても自分の中の正義が邪魔していい人ぶってしまうだろう。
ただとっさにその勇気が出るかは実際に体験してみなければわからないが…。
よく見ると学校の名前も…
さて最後になりますが、カラダ探しの舞台となるこの学校の名前は「県立逢魔高校」。
みなさん、気づいて言いましたか?本を開いて1ページ目に載っているんです。
「魔」に「逢う」って、もうここからホラーが始まっているんです。
しかも読み方は「オウマ」高校ともなれば、魔を追うとも読みとれてさらに恐怖が増しませんか?
こんなところにまでホラーを仕込んでいるなんてさすがとしか言いようがない!
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