日高万里の描く秋吉家からつながる新シリーズ!!
今度の主人公は今までにないじ地味で普通な女子高生!
日高万里さんの描く物語の主人公は、いつも何かしらのコンプレックスを持ちながらも、どこか特徴的で魅力的な容姿端麗で目立ったタイプの方が主人公だったのに、今回はなんと真逆!と言っていいほどの普通の女子高生。今までにないくらい親近感覚えました!しかもその子の持つコンプレックスも、私も感じているようなアルアルなもの!天パと唇の荒れ!これって程度はともかく誰でも悩んでる!これ今までにあまりない傾向ですよね。今までのキャラはコンプレックスを抱えていても、それを超える美点がいくつもあったじゃないですか、ゆいこはお世辞にも特段美人ではないし、むしろ言ってしまえば雰囲気可愛いってやつです。でも、女の子なら誰でも可愛くなりたいという思いに対して、どこをどう変えていけばいいのかというところをゆいこの目線から見ることで素直に「なるほどね!」と思える自分がいるのもまた本当!今までのキャラクターのようにただ憧れるだけでなく、こういう風に頑張れば、私もこんな世界に行けるんじゃないか?みたいなちょっとリアルなワクワクもまた少しあって、よりキャラに感情移入させられている感じがあります。
マナ様のリアルメイク講座!
お話の軸にもなっているリップケアの仕方がもう本当に目から鱗!
高校生のお財布事情まで鑑みた低コストで効果覿面なリップケアのアイテムの数々!実際お話に出てきたワセリンなどのアイテムを使うと本当にリップケアができる!
漫画としてだけの面白さだけではなく、美容の教科書としても一役かって行ける話の作りになっている!
高校生って、ちょうど化粧をし始める年代で、でもまだまだ仕方がわからない!っていうのが本当のところだと思うので、漫画でしかも恋愛込みのドキドキで、楽しく簡単に自分でもできちゃうって、女の子にとっては一石二鳥だ!
でも結構実名で化粧品なんかも出て来るのだが、これは化粧品会社と何か話しがあったのだろうか?もしそうだとしたら、雑誌でも広告でもない新たな宣伝材料にはなるのかもしれない。ようは今まであまり美容に興味がないような子でも、この漫画きっかけでティーンズ誌を買うきっかけや、ドラッグストアの化粧品コーナーを見るきっかけになったりするわけですもんね。もしかしたらゆいこはそういう新しいターゲット層をモデルにしたのかもしれない。
日高万里の作中における父のキャラ
今作の中では今までのシリーズで主人公だったキャラが時を経て父親となって多数登場する。が、正直まともな父親が1人もいない。そう、日高万里作品において、父親はいつもどこかで何かしらやらかす奴が多い印象があるが、問題のある父親ほどなぜかロン毛の傾向にある。今作にも出て来る真紀と和葉のストーリーである「世界で一番大嫌い」では、真紀の父というのが、仕事が絡むと人が変わったように、どんな手を使ってでも自分のやりたいことを貫き通す向上心の塊のような人なのだが、私生活は本当にだらしない人で、よそで別の女性との間に子供がいたり、自分の店の若い子に手を出してみたりと、とんだトラブルメーカーだったのだが、美容師という職業のせいなのか、バッチリ結べるロン毛なのである。そして今回の作中に登場する夏艶の父と母が登場する「B.B.R」では主人公の有坂紫の父が若くして他界してしまうのだが、生前は有坂さんの母と若くしてデキ婚。その後、有坂さん幼馴染でもある近所のお姉さんだったリリコと再婚。紫そっくりの弟桜まで生まれる!が、これがまたお仕事マシーンで、フルオーダーのウェディングドレスを作る仕事は納期なんか関係なしに、来た依頼は断らないという無謀っぷり。と、代表格はこの2人ですが、今回に関しては真紀君も徹も襟足長めのロン毛。もしやこの2人も何かやらかすのでは?そして、日高万里シリーズの父親像にはもう1つ!めっちゃ怖い父!というのがいます。これは和葉の父がいい例ですね。そして今作にもこの怖い父親というのが出ています!それがゆいこの父!まだうっすらとしか描かれていませんが、この父一体何者?!ってかなんの職業だ?!ととても気になるくらい、帰って来る時間と寝てる時間がおかしい!でもゆいこのあの脅えようは尋常ではないことから、この先描かれる日が待ち遠しくてならない。
個性的な趣味特技の数々
日高作品の面白さの1つに職業がある。どのキャラもそれぞれかなりレベルの高い特技がある。またそれを手に職という形で将来的な職業にしているキャラは少なくない。今回のマナ君も、すでにメイクアップアーティストになることを夢見て日々特訓している。今まで数々の職業が出て来た。美容師、ドレスデザイナー、パタンナー、今作にも出て来たカナちゃんのコサージュ作家、ビーズ職人、カバン職人などなど、上げていくと美に関わるお仕事の方が結構多い。しかもみんな美形なもんだから何かしらでモデルも経験していたり。今作でも、マナの特技であり夢であるメイクアップアーティストだけではなく、姉のヒナも小物作りの才能があるようだし、夏艶も、女性服のコーディネートが上手い。こんなキャラの濃いメンバーに囲まれて、ゆいこは何の職業に目覚めるのだろうか?
夏艶の恋の行方
夏艶の片思い相手、それは自分の母の友人であり後輩でもあるカナちゃん!て、ところでえ?いくつ離れてんの?ってなりますよね。だって少なくともお母様たちが24歳で結婚してるんだから、すぐ生まれたとしても23は離れてるわけですよ!2周り差の恋!自分に置き換えた時に40目前で10代の彼氏とか恐ろしすぎる。そしてそのことを告白された両親の心境たるや…想像を絶する。しかしながらそこはカナちゃん40目前とは思えない美しさと可愛さ、まさに妖精さん。その妖艶な美貌こそがまた夏艶にはたまらないのかもしれませんが、そんなカナちゃんのために夏艶が選んでから服がちょっとね。40目前って、女子的には色々ね、気にするものもあるわけですよ。世間体とか身体とか。ミニスカ&ニーハイって、年頃の女子でも気にしいな子にはハードルが高いのに、それを40目前でやれってか?!と正直驚き通り越してカナちゃん大変だなぁ、と同情。夏艶の見たい気持ちもとてもよくわかるんですが、中々険しい道のりだと思います。そのせいなのか何なのか、夏艶くんはかなちゃんのお部屋に出入り禁止令が出ているようなのですが、本当のところ何をやらかしたのか…すっごく気になる。この恋の行方って、本当に読めないわからない。
パンキッシュなファッション
お話の中でも割と最近出て来たマナ君の私服。たしかに長身でモデルのようなルックスから、似合う服やサイズを探すのって大変なのかなぁとも思うのですが、なぜにパンク?原宿系?確かに似合う!でもどうやってそこにたどり着いたのかしら?と思っていたら、何と母である和葉さんがちょっと近い感じの格好してるじゃないですか!そこからか!と思ったのですが、和葉さん昔からこんな感じだったわけじゃないんですよね。昔は普通に可愛い格好もしてましたよ?スカートとかも履いてましたし。と思いどこらへんから変わったっけなぁと思い起こすと、子供が生まれてから登場する和葉ちゃんはあたりからということに気づきました。そんな要素お話にも全く出ていなかったはずなのですが、1つ思い当たる人物を思い出しました!それが「世界で一番大嫌い」に出て来る、藤沢詠子!作中では服飾学校に通う、デザイナーの卵として出て来ます!この人がのちにブランドを立ち上げ、その服が何と「B.B.R」の中で出て来たんです!それもゴスロリ系ファッション!パンクとはまた違う分野ですが、同じ原宿系ファッションと言えばそうですよね。もともと和葉ちゃんは詠子ちゃんのモデルもしてましたし、繋がりは深いので、もしかしたらその辺からの繋がりなのかも!とチャラの繋がりの深さに感動と発見した時のトキメキがたまりません。
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