自分が死んだら必要。でも隣に引っ越して来たらどうしよう??
エンバーマーという職業をどれだけの人が知っているだろう?
映画の影響で「送り人」や「納棺師」という職業をを知った人も多いと思いますが、エンバーミングと聞いても知らない人がほとんどなんじゃないかと思います。この作品はエンバーミングの処置の細かな描写や近隣住民の不安や偏見もしっかりと描かれており、読んでいて「ああ、自分の家の隣に来たら実際言っちゃうだろうなぁ」なんてリアルにおもいました。
エンバーミングは確かに尊い職業で必要とする人も多いだろうけれど、自分の家の隣に来たら何となく薄気味悪いだろうし、感染症など発生しないだろうかと不安は募っていくとおもいます。しかもエンバーマーが年若いチャラ男(笑)近所を女の子とイチャイチャしながら歩いているなんて、子供のいる自分なら温かい目で見れないだろうな(汗)心十郎も仕事の時はビシッとしているのだから、ご近所にもそれなりの服装で行ったらいいいのに。仕事以外では装うことはしない主義なんでしょうかね。
三原ミツカズの独特なモノクロな絵の世界観にピッタリ
三原さんの絵はデビュー当時から変わっておらず、シンプルな線とトーンを多用しないスッキリとした絵が魅力だとおもいます。人物の描き方はシンプルでも、ゴスロリ風の繊細なレースやフリルは手抜きせずにキチンと丁寧に描かれていて、作画のクオリティの高さを感じます。シンプルなのに丁寧で繊細!モノクロの美しさが伝わる絵だとおもいます。
アズキと心十郎
女癖の激しい心十郎だけれど、本命のアズキにはからかって怒らせたり、力づくでモノにできないあたりは実はシャイで恥ずかしがり屋さんなんでしょうね。他の女の子と情事をしながらアズキを見送るところとか、抱きたい気持ちはあるけれどアズキを性処理のようにはしたくない、という葛藤が二人を簡単に結びつけてあげられないところもいいですね。
アズキもかなり鈍い女の子なので、大学生?にしてはピュアすぎるだろ!とちょっとイラっとくるほどです。心十郎の告白?もサラリと受け流すというか伝わっていないところも、小学生じゃないんだからわかるだろ!と突っ込みたくなる鈍感さにまたイライラ。もしかしたらアズキも未知の恋愛の恐怖心に気づかないフリをしているのかも??あのピュアさはきっと恋愛なんてしてない感じだから、タラシの心十郎と付き合う恐怖や不安もあってこその鈍感ぶっているのかも。そう考えると心十郎がアズキをモノにする日はかなり遠いことになりますよね。チョット心十郎が不憫に思えてきます(笑)
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