アクセルを踏んでみよう - しあわせへのまわり道の感想

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アクセルを踏んでみよう

4.04.0
映像
3.5
脚本
3.5
キャスト
4.0
音楽
2.0
演出
2.5

目次

ターバン人はインド人?

この映画をご覧になった方、まだ観ていな方も一番印象に残っているのは、ひげ面のインド人が頭にターバンを巻いていることでしょう。このカラフルなターバン、インド人男性すべてターバンを頭に巻いているわけではありません。台詞にも出て来ますが彼はシーク(シク)教徒なのです。インドで比率の高いヒンドゥー教徒はターバンは巻きません。ターバンを頭に巻いている男性はシーク教の人だけなのです。しかも彼等は一生髪の毛(ヒゲも)を切らない生活を送ります、その隠された髪の結び方や偶像の無いシーク寺院の内部までこの映画は見せてくれるのですからビックリです。さらにダルワーンは「政治亡命」でアメリカに住んでいるというから驚きですね。彼の話すインドリッシュ(インド英語)がそれをさらに印象づけます。対する女性ウェンディはセレブという設定ですから、ある意味アメリカの縮図ですね。

シーク教ってどんな宗教なの? 

私が知るかぎりシーク教徒は以下のような特徴があります。

(もちろん宗派によって異なります)

  • タバコやアルコールはダメ、もちろん麻薬も
  • カースト制度がないので職業の選択が自由
  • 食習慣の禁止は無し、(映画で「ギー」が出て来ます)
  • 自分の身体は神様からの授かりもの、髪の毛や体毛をそらない
  • 偶像礼拝は禁止
  • 男性はターバンを頭に巻く

此れ等が彼等を勤勉で社会的に進出しやすく、地元インドで成功する要因かと思われます。主人公のダルワーンがアメリカに政治亡命し、車の運転を生業として生活し、さらに不法滞在の仲間を住まわす・・・これも仲間を大切にするシーク教の特色かもしれません。

二人は大人・・・

ダルワーンは新婚でウキウキのはずなのですが、妹が選んだインドからやって来た妻との生活にギャップが出て来ます。そんな時に、詩を愛する知的でロマンチストのウェンディにダルワーンは引かれてしまうのは無理もありせん。もちろんウェンディも・・・なのですが、彼女は彼に大人の対応をし「卒業」するのです。路上運転免許験に合格した彼女はダルワーンの勧めもあり(アメリカでは)勇気や勇敢を意味する赤い色の新車を買い求めます。そして、目的に向かって未知なる道を運転するウェンディの視界に写る「前に道がある」シーンで映画は終わります。もちろん彼女にはダルワーンの言葉「先を見る、勇気を持つ」ことが身に付いるのはもちろん、ダルワーンも自身のアクセルを踏んで、妻と新しい生活をするハズであると。

ウン、良い映画です!

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