仕事と結ばれない恋 - 東京エレベーターガールの感想

エレベーターガール

懐かしいです。主演の宮沢りえさんとほぼ同年代なので、時代の流れを感じます。りえさんもまだ若くてピチピチの頃でしたね。エレベーターガールなんてデパートなどには、今はもういないと思いますがバブルの頃には存在してました。同僚に奥山佳恵さんがいましたね。これがまた性格の悪いお友達で、事あるごとに、りえさんに突っかかって、しまいには大ゲンカをするはめに。あれは役損というか、このドラマを観た人は、かなり奥山佳恵さんが嫌いになったのではないでしょうか？また中嶋朋子さんも同僚役で出ていましたね。何か影のある役というか冷めた感じのタイプで不倫をしてる、いわゆる悪い女でした。仕事とそれぞれの彼女たちの恋がうまく描かれていたドラマでした。

妻子持ちの男性との恋

登場するのが、りえさんの恋のお相手役に赤井英和さん。当時は30代くらいだったのでしょうか？まだ若くて、この頃の赤井さんって素敵だなと思いました。はじめはガサツなおっちゃんって印象から、りえさんがだんだんと惹かれていくという流れで「あ～こういうのあるある。」って思いました。はじめは「何？この人？」って思ってたのに触れ合ううちに知らぬ間に相手を頼りにしてたり優しさを感じたり・・・気が付いたら恋心を抱いていたって感覚、自分でも経験あるなぁと思いながら感情移入して観てました。この二人はお互いに惹かれ合っているのに赤井さんが妻子持ちである為結局、成就しないまま終わってしまうんですが、なんとも切なすぎて胸がキュンキュンしっぱなしでした。最後はお互い離れた土地で暮らすことになり、やがて赤井さんからお別れの手紙が来て、それを読むりえさんの気持ちが胸が張り裂けそうになるくらい悲しかったです。結ばれない二人なのにお互いの気持ちのボルテージが上がっていく様子に毎回ドキドキしてました。

遠ざかる気持ち

そしてもう一人、登場するのが東幹久さん。彼もまたこの頃若くてまだ青年という印象ですね。東さんは、りえさんと同じデパートで働く広報の社員で二人は付き合い出すけれど、だんだんとりえさんの心が離れて行ってしまう。何気ない冷たい言葉や態度だったり、相手は悪気がないというか気付いてない。りえさんはいつも傷付くばかりなのに、彼はこっちの気持ちも知らずどんどん押し寄せてくる感じは観ていて切なかったですね。彼が無理やり、りえさんを抱こうとしてイヤで突き飛ばしたシーンは女性なら誰もが分かる感情を、りえさんがうまく表現してました。全体的に最後は恋が終わりさっぱりした気持ちになるはずなのに、なぜかもの悲しさが残ってしまうそんなドラマでした。