観ている人もハッピーになれる - ANNIE/アニーの感想

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観ている人もハッピーになれる

4.04.0
映像
4.0
脚本
4.0
キャスト
5.0
音楽
4.5
演出
4.5

目次

舞台のミュージカルが有名だが

毎年夏休み頃に舞台「アニー」の宣伝をテレビCMでよく見かける。もじゃもじゃ頭の小学生位の女の子が♪トゥモロー、トゥモロー と歌っているシーンだ。大きな犬を抱きにっこり笑っているポスターも見たことがある。いかにもかつらとわかるもじゃもじゃ頭といかにも日本人の顔が合わないなあ、と思いながら見ていたのだが、♪トゥモロー の歌は耳に残り口ずさむこともあった。いつか舞台を観る機会があれば観てみたいと思うミュージカルであった。

生意気だけど寂しがり屋

主人公のアニーは4歳の頃レストランに置き去りにされ、助成金を目当てにしている落ちぶれた歌手の元で他の子供たちと暮らしていた。レストランに通うアニーの姿からいつか両親が迎えに来てくれると信じているアニーの寂しさや純粋な希望が、そんな奇跡が起きないとわかって観ている私をせつなくしんみりした気持ちにさせていく。普段はおしゃまなアニーだがこの両親のことがわかる唯一の場所のレストランがある意味アニーの居場所になっているのである。

やっぱりハッピーエンドでなくちゃ

アニーはある日、少年たちにいじめられていた犬を助けて追いかけていた時に車にひかれそうになり偶然通りかかったスタックスに助けられる。スタックスは携帯会社の社長でニューヨーク視聴選挙の立候補だった。この動画によって支持率が上がったということからアニーはスタックスの家で暮らすことになるが、大金持ちで最先端の家に住んでいるスタックスの家で落ち着かない様子のアニーも面白い。

両親への強い愛を持っているアニーがスタックスに心を開いていくのかこの大金持ちの生活に慣れていくのか飼うことになった犬がアニーの友達になって寂しさが紛れてよかったなどと思いながら観ていた。

心が通じあってきてアニーに対して愛情が出てきたスタックスがアニーを引き取って養女にしてくれたらいいなと思いながら観ていたが、本当の両親が現れるとは思わなかった。偽りだったことがわかるのだが、お金欲しさにアニーの両親だと偽る夫婦が出てきたり、良い話を作り上げて市長選のイメージアップを計ろう利用されたり、子供たちを養っていた落ちぶれた歌手ハニガンは助成金目当てだったのか、と大人たちのずる賢さと対比されるようにハニガンの歌が実は好きだったというアニーの純粋さに救いがある。

スタックスも自分に正直になり最後は自分が市長になる器ではないと自覚して立候補をとりやめてアニーを引き取って育てることを決意して終わる。アニーを引き取ることも美人秘書との恋愛もこうなったらいいなあの期待通りの結末なのだが、現実ではあり得ないアメリカンドリームなのだが、目の前の人に出来事に素直に心を開いて正直に生きるなら人生は開いていくという希望を感じることができ幸せな気分になった。

最後の♪トゥモロー明日があるさ の歌と色とりどりの風船がハッピーエンドの象徴のようで印象に残っている。アニーとスタックスの歌が上手なことはもちろん良かったし、ストーリー展開も良かった。

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