青春時代を思い出す。
甘酸っぱい青春が蘇る
高校生の頃、大好きだったあの人へ告白できずに終わってしまったり、ただ見つめているだけで満足したり、勉強が手につかなかったり、うまくカップルになってバレンタインに手作りセーターを編んでいる女子がいたり、そんなあの頃の思い出が蘇ってくる、ハートがキュンキュンする漫画です。きっとお気に入りのハマるカップルが一組はいるはずです。ウェブサイトで数例の作品を公開しているのを見てから気に入って、一気に全巻揃えてしまいました。いたいたこういう子、という子がたくさん出てきます。
とても可愛らしい絵柄
作者は男性の方ですが、まるで女性の方が書いているかのような絵柄がとてもかわいいです。個人的には2巻の頃の背景も緻密で可愛らしい絵が好きなんですが、最近の絵は少し簡略化しているような気もして、表情もきつい感じに見えるのでちょっと残念です。青春恋愛漫画ですが、すべての漫画が四コマ漫画で構成しているのが斬新に感じました。なのでどれも全巻読みきりなのでどこの巻から読んでも楽しめる、面白い構成をしていると思います。四コマ漫画ではありますが、続きが次々に書かれていて、並べてみるとコマの絵があっていたりして、そのへんの演出がニクいなと思いました。個人的にお気に入りなのは、ラッパー鬼塚くんが公園であった山田さんへの気持ち表した四コマ目の絵。初めの四コマ目は可愛いさを感じながらも隠そうと腕組みをして上を見上げる絵だったのが、次の四コマ目ではその続きとなるような、両手で耳まで覆って上を向き赤面する姿…セリフもなく絵だけなんですが、鬼塚くんの気持ちがよく表れている一コマだったと思います。ジブリアニメのセリフのパロディなんかも入っていてその方面でも楽しめました。きっとこんなこと今時の高校生は言っているんだろうな…
個性的なキャラクター
意外とジゴロな生徒会長、小悪魔的な皆川さん、神出鬼没な恋愛マスター香取先輩、清純派と思いきや意外にイタい子だった上根さん、実はコミュ障のラッパー鬼塚くん…などなど、個性的なキャラクターがいっぱいで楽しいです。お気に入りの子やカップルが必ず出てきます。うまくいかない様子にハラハラしたり、自分の青春時代を映しだして一緒にドキドキしたりします。登場人物も多いのですが、それぞれどの登場人物も個性的なので飽きがきません。個人的には剛田くんがイケメンすぎてクラクラします。これは惚れます。上根ちゃんは趣味がいい!そして目が離せないのが恋愛マスターの香取先輩、あのあまりのナルシストぶりはもはや芸術。次はどんなイタいことをどうかっこよく、しかもダサく言ってくれるのか楽しみで仕方ありません。それに真面目そうでいて実は結構な悪な生徒会長も見逃せません。ヤンキーの彼女を手玉に取る様子など圧巻で、にやけてしまいます。そして男の人ならきっと皆川さんの小悪魔振りに振り回されてみたい人多いんだろうな〜と妄想したり、実はロック好きなギタリストだったおしとやかな茶道部部長とか、こんな面白い設定どうしたら浮かぶの?と感心します。そしてそのギタリストのミスワビサビも仮面をつけているにもかかわらず、表情がよくわかる画力に圧巻です。好きな気持ちをついつい茶化してしまう天文部の笹原部長の気持ちもよくわかるなぁという感じです。恥ずかしくてごまかしちゃうんだよね。また高校生の母親たちもHに寛容だったりと個性的で笑えます。
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