テーマが深い - 最高の人生の終り方~エンディングプランナー~の感想

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最高の人生の終り方~エンディングプランナー~

3.503.50
映像
5.00
脚本
4.50
キャスト
4.00
音楽
3.50
演出
4.00
感想数
1
観た人
1

テーマが深い

3.53.5
映像
5.0
脚本
4.5
キャスト
4.0
音楽
3.5
演出
4.0

目次

斬新な視点

葬儀屋さんをメインにしたドラマって今までなかったと思います。それも一般的な葬儀屋さんじゃなくて警察が使っている葬儀屋さんっていうところがまた斬新というか、芽の付け所がすごいなって思いましたね。警察官御用達だからこその不自然なご遺体たちに出会うっていうちょっとミステリーというか謎解きとかそういう要素も入っている作品だなと思いました。今までいろんなドラマを見てきましたけど、テーマがちょっと重いというか深いというか。人生の終わりについてここまで考えることってこういう機会でもないとないと思うんですよね。だからそういう面ではいいドラマだなと思いました。

シビアな現実

なんていうかちょっとリアルに今を描いているなって思いましたね。主人公の真人が務めていた会社でノルマのために必死に働いている所なんかまさに今の社会を物語ってますよね。会社のために厳しく指導するっていうのがもうまさにリアルな会社を見ているようで・・・ましてやそれで自殺者まで出ちゃってますからね。自分のせいで自殺を考えたんじゃないかなんて考えたら仕事どころじゃないですよね。でもそれでも働かなきゃいけないんだと思うと現実は甘くないんだってことを痛感させられます・・・。一話目からそんな始まりだったから正直このドラマはシリアスなところばかりなんだろうなって思いました。こういう風にシビアで悲しい現実をずっと描く作品なんだろうなって。でもそれでも見ようと思ったのはこのドラマの終わりがどうなるのか最後まで見てみたいと思ったからなんですよね。一体どこに着地するのかが気になってしょうがなかったです。

家族の絆

お父さんが亡くなってからの兄弟たちのいざこざというかやり取りがものすごくリアルでしたね。そりゃ兄妹5人もいればわちゃわちゃもしますよね。ましてや一番上のお兄ちゃんはどっかに行っちゃってるし(汗)それに実家が葬儀屋だっていうことに対してよく思ってないっていうのも分かる気がします。そりゃ大人になればある程度は受け入れられるかもしれませんけど、小さい時とかはそれがいじめの対象だったりからかわれたりするようなネタみたいになっちゃいますからね。みんな小さいときはそういう面で嫌な思いをしてきたと思います。特に三男の隼人なんか誰よりも自分の家のことを嫌っていたと思います。それに上に兄が二人もいますからね。自分は継がなくてもいいっていうのも分かっているから尚のこと早く家から出て独り立ちしたかったんでしょうね。それに比べて晴香は偉いと思います。自分のことよりも家のこと、井原屋のことを考えていたんですから。じゃなきゃ経理の仕事なんてしてないと思うんですよね。というかそれもあるけど、自分の足のこともあったからなんじゃないかなとも思うんですけどね。不自由な足じゃ歩くのだって時間がかかるから事務系の仕事をする方が自分には合っていると思ったんでしょう。考え方とかは違うけど、家族ですからね。少なからずお互いのことを考えているのがよくわかりました。性格はバラバラでも血の繋がりってすごいなと思いましたね。なんだかんだ言ってもいざという時には団結するというか。そういうところもうまく描かれていたと思います。何よりも健人と真人の2人は井原屋を継ぐっていう責任みたいなものがありましたからね。特に健人はそのために頑張ってきたようなものですから。だからこそ悔しかったし、申し訳ないと思ったんじゃないでしょうか。病気のせいで自分は長くないから継いでもしょうがないって思ったんだと思います。だからそんな現実から逃げたくて姿をくらましたんじゃないでしょうか。

真人と優樹の名コンビ

この2人は名コンビというかいいカップルというか。最初はまさに犬猿の仲かって思うくらい顔を合わせるたびにケンカしてましたけど、徐々に一緒に協力して謎を解明しようとしたり事件解決を目指したりと仲良くなってましたね。真人はつかみきれない飄々とした感じがあって人に弱みを絶対見せないようにしているところがあるけど、優樹がそれをうまいことださせようとしているというかいつでも直球で向き合うから理解し合えるようになっていったんじゃないでしょうか。それに優樹の正義感の強さと刑事っていう仕事に対する思いの強さを間近で見ていたのは真人にとって間違いなくプラスだったと思います。自分の仕事に信念を持っていたのかって今までの自分を振り返らせてくれる存在でもありましたからね。だからこそ優樹の存在は真人にとって貴重な存在だったと言えると思います。性格は違うかもしれないけど、お似合いだと思うんですよね。どっちかというと優樹が突っ走っていくタイプなので、それを真人が冷静に止めてくれるんだろうと思います。それに晴香ともなんだかんだ段々と打ち解けている感じはありましたしね。健人のことも誰よりも一番早く知ってたりと井原家とは切っても切れない縁のようなものがあるんじゃないでしょうかね。仕事上でもプライベートでもいいパートナーになれる2人だと思います。きっとお互いの足りない部分とかを補い合ってケンカとかしつつも仲良くやっていけるんじゃないかなって思いましたね。

山崎さんの存在感

山崎努さんが演じる岩田逸郎の存在感は何といってもすごかったですね。ふとした時に突然現れるっていうちょっとホラーなところはありましたけど。真人にとって良き相談相手というか、話し相手というか。お父さんをなくした真人にとって父親のような立ち位置だったんじゃないでしょうか。私も最初は神出鬼没の友達くらいにしか思ってなかったんですけどね。まさか優樹のおじいちゃんでもうすでに亡くなっている人だって知った時は驚きましたね。でもそう言われてみれば登場も唐突でどこからともなく表れてましたからね。ただものじゃないとは思ってましたけど、まさか幽霊だったなんて思いもしませんでした。そうなると真人には霊感があったってことですよね。葬儀屋さんだからあっても不思議ではないとは思いますけど。でも全然そんな感じがなかったので、私も一緒に騙されてましたよ。きっと優樹のことが気がかりで成仏できなかったんでしょう。そこに井原家のお父さんもなくなっちゃったから友達の家族のことも気になっていたんじゃないでしょうか。そこで真人と出会って優樹ともかかわるだろうと思ってたんだと思います。だから何かあった時にすぐ現れていたんじゃないかなーって思いますね。かわいい孫のことが気になって・・・なんて優しいおじいちゃんだったんですね。ましてや自分と同じ刑事の道に進むなんて思ってもみなかったので余計心配だったんでしょうね。でも真人が一緒にいるっていうのを知って安心したと思います。真人と話していて彼なら任せられるとどこかで思ったんだと思います。それにしても存在感はほんとに半端なかった。しかも大抵夜とかににゅっと現れていたからほんとびっくりしました。まぁ、途中からは慣れちゃったので全然だったんですけど(笑)

でも怖い人なのかなって思いましたね。仏頂面というか不愛想というか。でもやりとりしているのをみると全くそんなことなくて優しいいい人でしたね。真人のことを理解してくれる数少ない人だったと思います。真人も頼りにしてましたしね。二人ともどこか似ている所があったから馬が合ったんでしょうね。

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