キュンキュンして切なくなる
キューちゃんがピュア
近年稀にみるくらいのピュアキャラに出会いましたね。今時こんなにピュアな子なんていないですよ。人を疑うってことを知らないというかそもそも疑うっていうこと自体をそうしないんじゃないかと思ってしまうくらいのキャラですね。しかも助けてくれたからって自分が大切にしてるクマをあげちゃう辺りがもう胸を矢で射抜かれましたね。豹が好きになるのも分かるわぁ~。こんなに可愛い子周りにいないですよ。自分のことより人のことを気にして気遣えるなんてほんといい子としか言いようがない。性格なんて申し分なしの子じゃないですか!
こんな子が周りにいたら間違いなく友達になりますね。もはや同性でも惚れますね、これは。不運が続いてもそれを周りに感じさせないっていうのはある意味心が強いというか、根っこがしっかりしてるからなんでしょうね。
天性の女たらし
豹は間違いなく天性の女たらしですね。キャラとしてはザ・王子さまキャラなんですけどね~。私の中の王子さまキャラとはちょっと違うというか、来るもの拒まずなところがいただけませんね。でも新しいジャンルの王子さまだと思えば、まぁなくはないかなとは思いますけどね。女の子に優しいっていうのはなによりも高ポイントですから。それに周りにいる女の子達のタイプにもよりますね。でもさすがにキューちゃんを除く女子全員のハートを鷲掴みっていうのはもはや伝説レベルの話だと思います(笑)
ただこの優しさがたった一人の子にすべて注がれるって考えたらキューちゃんは幸福者ですね。
出会いは最高、再会は最悪
出会いかたとしては申し分なしに運命的というか素敵なものだったんですけどね。何せそのときの豹は一人だったからいつもの優しさが全面に出てましたからね。キューちゃんにとってはものすごくいい人っていう認識だったと思います。ただ再会がよろしくなかったですね。キューちゃんが怒るのも無理ないです。私でも怒ってましたよ。あの優しさは自分だけに向けられたものじゃないとわかったときのキューちゃんの気持ちを考えると切なくなりますね…。しかも不運が続いていた矢先に出会った優しさだったからこそショックは大きかったんだと思います。周りにいる子達とおんなじような扱いされたらさすがのキューちゃんでも許せなくなるのは当然だと思います。
揺れる気持ちがよく分かる
なんていうか、豹の態度がものすごくずるいというかなんというか…自分はどの子にも優しくするくせにキューちゃんが他の人といたらそれを邪魔するってなかなかのわがままボーイだと思いますよ。というか思わせ振りな態度が多すぎますね。この本読んでて最初の方は豹のことかなり嫌いになってましたね。キューちゃんがいい子すぎるから余計に腹が立ったんでしょうね。キューちゃん自身も嫌いと言っても惹かれている自分がいるからものすごく心が忙しかったと思います。でも自分と相手の気持ちがイコールじゃないって悲しいですよね…。
どんなに想っても相手はそれと同じ気持ちではないと分かっていながら恋をするのはあまりにも辛いと思います。
豹の評価が変化した!
物語冒頭からだーいぶ豹の評価はマイナススタートでしたが、事情がわかったらそれもちょっと変わりましたね。モテるがゆえの悩みというかなんというか。恋がわからずに大きくなってしまったからみんなに平等に接してたんですね。みんなが当たり前にわかることが理解できないっていうのはそれはそれで辛いものがありますね。劣等感を抱くのも無理ないと思います…。でもいつもまっすぐ自分だけを見て好きだって気持ちを伝えてくれるキューちゃんの真摯さが伝わって生まれ変わりましたね。
自分の中にもちゃんと恋するっていう感情があるんだって気づいたあとの豹は180度変わりましたね。
千隼の気持ちが切ない
キューちゃんの気持ちがわかっていても惹かれていく千隼の切なさったらないですよ。豹のことで悩むキューちゃんを助けて自分の方に向いてはくれないとどこかで感じながらも想ってるってほんと切ない…千隼の気持ちが報われてほしくてしょうがなかったですよ。どちらかというと豹よりも千隼推しなところもあったので余計ひいきめに見ちゃったのかもしれないですけどね。
でも一時とはいえキューちゃんと恋人になれたのは良かったです。千隼としては苦しいっていう気持ちもあったと思いますけど。意外とお似合いな感じもあると思うんですけどね。千隼はクールなんだけど一途なところあるから彼女になったら幸せになれるんだろうな~私が彼女になりたいくらいですよ(笑)
ていうか、少女漫画あるあるな気がするのは基本黒髪でメガネとか似合うタイプって三角関係とかなったら譲っちゃうんですよね。潔すぎるくらいに身を引いちゃうのが私的にもったいないなって思うんですよね。結ばれるパターンの時もありますけどそんなにないような気がします。
二人とも不器用
恋を知ったからって盲目的にキューちゃん、キューちゃんってなっちゃうのがなんていうかね。カンナが自分のこと好きだっていってくれてるのにガン無視だし、そんな傷ついたカンナをみて竜生も傷つくし、キューちゃんにとってせっかくできた友達との絆が危ぶまれるようなことして一途になったのはいいけど、不器用だなって思いましたね。まあ、恋したことないから余計に言われたことをそのまま忠実にするしかないと思っているからだと思うんですけどね。でもキューちゃんももう少し自分のこと考えてもいいと思うんですけどね。こんな時まで周りのことを気遣っちゃうのはもったいないというかそれもそれで不器用だなって思いますね。
三角関係が切ない
なんといっても、キューちゃんと豹と千隼の関係性が見ててすごく切なかったです。豹のことが好きなんだけど、気持ちに素直になれないキューちゃんと生まれて初めて恋をした豹、そして豹のことで苦しんでいるキューちゃんに惹かれる千隼のそれぞれの想いがほんとに切ない。というか千隼がいいキャラ過ぎるんですよね。なんていうか弱っている心にすっと寄り添ってくれるっていうか千隼自身も魅力的な男の子ですからね。キューちゃんが揺れるのもわかる気がします。でもキューちゃんの中でどんなに苦しくても豹だけだったんですね。楽しい、安心するだけが恋じゃないっていうのに気づいたんでしょうね。何より、やり方とかはめちゃくちゃかもしれないけど誰よりもキューちゃんのことを一途に想っている豹のことを忘れきれなかったんですね。周りのことを気遣いすぎて自分のことを後回しにしていたせいでちょっと遠回りの恋になっちゃったんですね。千隼もキューちゃんの気持ちが自分に向いていないと分かっていながらそれでも頑張って振り向いてもらおうとする姿がとってもいじらしかったですね。しかもあまり表情に出ないというかちょっとポーカーフェイス面があるから分かりにくいけど、ふとした時に見せる照れた顔とかそういうのがキュンときちゃいますね。でも心のどこかでキューちゃんは自分には振り向かないっていうのが分かってたんでしょうね。だからこそ自分の気持ちをぐっとこらえてキューちゃんの背中を押したんだと思います。そう考えると切なくなりますね・・・。
でも最終的に豹の気持ちに気付いて、自分の気持ちに素直になることを決めたキューちゃんとそんなキューちゃんを全力で愛する豹が結ばれてよかったと思います。
- あなたも感想を書いてみませんか?
- レビューンは、作品についての理解を深めることをコンセプトとしたレビューサイトです。
コンテンツをもっと楽しむための考察レビューを書けるレビュアーを大歓迎しています。 - 会員登録して感想を書く(無料)