面白いが小さい子にはオススメ出来ない - Happy Tree Friendsの感想

キャラを見ると子ども向けだが実際は若者向けのブラックジョークアニメ

キャラクターはとても可愛くアメリカの子ども向けのようなデザインで現代の若者や子どもが好きそうな配色や服装が描かれているが、その一方で内容が大人でもあまり自分から見たいとは思わないようなグロテスクな表現が多くある。私も初めて見た時はとても驚いたが、見て行くうちになにか癖になるものがある。そして目を瞑っていても音だけで既にグロイのだ。チェーンソーで肉を切る音など非常に強い恐怖心を煽るような音や悲鳴などが聞こえてくるので映像を見なくても大体の映像が安易に想像出来てしまう。大人の私でも正直トラウマになるほど怖かったがやはり癖になりまた見てしまう。この癖になる理由は、恐らく１話終えるとまた死んだキャラクター達が元気に走り回っているからであろう。人間の夢の不老不死が彼らには許されるのだ。このHappy Tree Friendsを多く見ていれば見ているほどさらに癖になってしまうのだ。私達人間には叶わない死に戻りが彼らには出来てしまう。そしてもう一つくせになってしまう理由がある。それは私たちは普段、人を殺してはいけない等法律に囚われているが、彼らにはそれがなく少し憧れを抱いているのかもしれない。人間誰しも自由を望み追い求めるもの。だが大多数の人間はそれが叶わないであろう。その思いをこのアニメが代わりにしているのだ。キャラクター達に対する羨ましさと残虐的に殺すキャラクター達への憎悪感が相俟って、私たちを虜にしている。これがブラックジョークアニメの良い所だ。

サイコパスだらけの世界

キャラクター一人一人に個性があり毎回話ごとに色々しでかしてくれる。特にフリッピーというキャラクターは突然目の色が変わったように優しかった彼の人格に取って代わって狂気的な性格になってしまう。彼はベトナム帰還兵という設定があり、恐らく何かの拍子に戦争を思い出してしまい狂気的な性格になってしまっているのだろう。他にもクレイジーなキャラクターはいるがダントツでフリッピーがクレイジーだ。その一方でまともなキャラクターもいるがこんなアニメだ。誰も無事でいられるわけがないのだ。

はじめはただの平和な可愛いアニメ

そうなのだ。このアニメの一番大事厄介なのは、初めはただの楽しそうにしている可愛い動物達のストーリーなのだ。だがしかし途中からとてつもなくグロくなり、今まで楽しく見ていた人は血の気が引いてしまうだろう。私もその犠牲者だ。このフェイントに多くの人は引っかかってしまうはず。また、ほとんどの話がキャラクター達が楽しく平和な日々を送っているところに突然災難が起きてしまいグロテスクな表現で死んでしまう。それを悲しむ動物達がまたグロテスクに殺されていく。その殺す動物もほとんど悪意がない場合が多く悲しんでいる様子を見るととても心が痛くなってしまうが、やはり私たちの心の奥に潜む誰かに対する憎悪感などを代わりに晴らしてくれているような気もするのだ。不思議と見ると心が晴れる時がある。