大人になってから読んでもよし
良くも悪くも現実離れした設定
七つ年の差の恋愛と聞けば20歳代以降になればありふれたものだが、高校生の女の子と小学生の男の子の恋愛物語は漫画ならではである。現実で考えればちょっと気持ち悪くもある設定だが、主人公達の純粋な性格や脇を支える魅力的なキャラクターのおかげで大人になって読んでも面白く爽やかな気持ちになれるストーリーとなっているように感じる。
魅力的なサブキャラ達
先程も少し書いたように、この漫画は主人公達の家族、友人がすごく魅力的に描かれていると思う。例えば、主人公の小学生の男の子に片思いしている同級生の女の子がいる。この子はとても気が強く恋敵に対して嫌みを言ったり意地悪をしてしまうような子で普通の漫画に登場していれば間違いなく嫌われもののキャラクターである。しかし、この漫画では強気な性格の反面弱い部分、この恋愛を続けていくか葛藤する部分なども上手に書かれていて(顔立ちがキレイなのも魅力のひとつかもしれないけど)嫌いになれない!むしろ一番好きかも!!的な魅力的なキャラクターになっていると思う。実際私はこの女の子のキャラクターが一番好きである。主人公の女の子はいかにもか弱い女の子で共感できる部分が少なくあんまり好きになれないって言うのもあるかも知れないですが…。他にも主人公男の子の頭脳明晰で金持ちの親友や関西弁を話す外国人の友達、口うるさく少し怖いがかわいい一面も持つ母親等々たくさんの魅力的なキャラクターが登場する。どのキャラクターも意外な一面、弱い一面を持っていて色々な一面を垣間見れることで、よりキャラクター達の新たな魅力に吸い込まれていくのである。
主人公達の成長ストーリー
この漫画は主人公の男の子が小学生から大学生になったところまでの約10年間を描いている。小学生の頃の悩みがバレンタイン、ホワイトデー等各種イベントのことやおこづかいのことなのに対して、成長するにつれて、進路のこと結婚、妊娠のことなど悩みが変化してくるのも面白い部分のひとつである。そんな悩みの変化と共に主人公達の成長、周囲の環境の変化などが見れるのも読んでいて惹き付けられる理由のひとつである。そして、私が今でも一番印象に残っている「大人になるって濁ってくことなの?」的なことを子ども達が大人達に聞くシーン。その答えは私が当初読んでいた子どもの頃もなるほどなと思ったが、大人になった今読んでも本当にそうだな、私も気を付けないとなと思う名シーンになっていると思う。
- あなたも感想を書いてみませんか?
- レビューンは、作品についての理解を深めることをコンセプトとしたレビューサイトです。
コンテンツをもっと楽しむための考察レビューを書けるレビュアーを大歓迎しています。 - 会員登録して感想を書く(無料)